くらしの漢方
漢 方 薬 話 ( コ ラ ム )

私が漢方について学んだ多くのことを、わかりやすく、おもしろい話としてみなさんにもお伝えしようと、私自身が書いているコラムです。ちょっとした話の種として、みなさんに活用していただければ幸いです。(バックナンバー
Vol.4
  ◇     季節と体質        ◇

体質は生まれながらに持っており、あまり良い意味では用いられないことが多い。
病気で言えば、両親又はどちらかの遺伝として引き継いでいることが多く、免疫低下に伴って体質から病気へと発展していく。
途中で生活習慣などにより、体質が変化することがある。
広い範囲で一括りに、喘息・アトピーの体質と言うこともできるが、細かく言うと一人一人皆違い、同じ体質の人はいない。
それはなぜなら、両親が皆違うからである。
では兄弟は同じであろうか、違いますよね。
両親が同じなのに、なぜなのだろうか。
胎児は通常胎内で、約10ヶ月過ごします。
その間、お母さんの食事・生活の影響を受けながら育ちます。
1年は12ヶ月、お母さんからの食事・生活に伴って得られる季節は10ヶ月、つまり残りの2ヶ月は季節を体験せずに生まれてきます。
おのずとその体験しない季節によって体質が違い、又その過ごした10ヶ月の状態によっても体質は違ってきます。
私が生年月日をお聞きする訳は、それらを把握したいからです。
漢方では、生まれてくる前から見ることも大切なのです。
もうおわかりかと思います。
妊婦さんは、季節感のある食事をぜひ心がけてください。
その季節にできる食物は、その季節を過ごすにあたって最も体に良い恵みを含んでいます。
季節に合った食べ物を積極的に摂ることは、ご自分の体にとっても、これから生まれてくる赤ちゃんにとってもきわめて重要で、大切なことなのです。


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