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紙芝居「すいかまつり」

 スイカまつりは、大正時代に始まりました。今年で八十六回目をむかえました。長い歴史のあるお祭りです。
 では、このスイカまつりについて紹介します。
 たこ焼き屋や、おもちゃ屋、カステラ屋、人形焼屋、お好み焼き屋、かき氷屋なども出る、盛大なお祭りです。
 大和田町に、正願寺というお寺があります。昔、そのお寺に、広岡よしひさというお坊さんが住んでいました。その広岡さんは、みんなから好かれていました。
 ある日のことです。耳の聞こえない人が、 「学校を建ててください。」 と、お願いに来ました。耳の聞こえない人たちの学校がなかったのです。
 そこで、広岡さんは、自分のお寺の境内に、耳の聞こえない人たちのための学校を建てる決心をしました。そして、本当にお寺の境内に三間六間の耳の聞こえない人のための学校を建てました。
 これが、私立福井ろうあ学校です。今の福井県立ろう学校の前身です。
 そして大正四年、八月三十一日のことです。
 私立福井ろうあ学校ができた、設立記念式典が行われました。福井県知事さんや吉田郡長さんなど、たくさんの来ひんの方がいらっしゃって、盛大な式典でした。
 夜は活動写真を上映したり、花火を打ち上げたりしました。多くの人が集まり、夜を徹して盆踊りをしました。
 その時、おいしいすいかが、みんなにふるまわれました。当時、大和田町では、すいかがたくさん作られていて、大和田特産のすいかは、おいしいと評判でした。
 一晩中踊っていた人たちも、大喜びですいかを食べました。あまりみんなが、 「おいしい、おいしい。」 と言ったので、毎年おまつりにはおいしいすいかをふるまうことになりました。みんな、おいしいすいかに大喜びでした。
 今でも、八月三十一日におまつりをしています。すいかを食べるので、その名も「すいかまつり」となりました。
 お昼に、白山神社に集まります。女の子たちは盆踊りをし、男の子たちは、スイカまつりと書かれた旗を振りながら、 「わっしょい、わっしょい。」 と、町内を回ります。
 途中の休憩では、お茶を飲んだり、スイカを食べたりします。
 夜にはゆかたを着てたくさんの人が踊ります。男の人も踊ります。
 私は、大和田町のスイカまつりが大好きです。ずっと、ずっと、続くといいと思います。

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