●ウィトルウィウス(BC1世紀頃)はカエサルやアウグストゥス時代の宮廷技術家(=建築家)で、その生い立ちは不明である。彼の著書「建築書」は全10巻の構成で、神殿建築・劇場・浴場・築湾・給水など建築・土木・機械・造兵など高度の技術を含む技術書として書かれている。当時の天空理論や12の星座などの解説を含め、諸技術の基礎となる自然学的知識を網羅した技術全書である。
●セネカ(BC4〜AD65年)はクラウディウス帝の王妃の恨みを受けコルシカ島に追放されたが、そのとき眺めた自然観察を描写した著書「自然の研究」全7巻を書いた。気象・天文の話題にもふれている。
●プリウス(AD23〜AD79年)は軍人で、ガリア・アフリカ・シリア・イスパニアでは収税長官を勤めた。彼には多くの著書があったが、現存しているのは大著「博物誌」全37巻である。宇宙・気象・地理・人間・動物・植物・薬物・金属・石・宝石に加え文化芸術にまで及ぶ内容である。