KenYaoの週刊スクラップ



週刊スクラップ(2001年冬版)

新聞などの報道から、生命・宇宙に関する記事の気まぐれスクラップです。


◆2001/3/25版

  • 320万年前の新系統・猿人化石発見
    ケニア国立博物館のミーブ・リーキー博士らの研究チームは、1998〜99年ケニア北部のトゥルカナ湖西側であご、歯、頭蓋骨などの化石を発見。分析の結果、約320〜350万年前のもので同時期の化石「ルーシー」よりも顔が平たく、臼歯も小さめで現代人に近いことがわかったと、3月22日英科学誌ネイチャーに発表した。
    博士はこの化石を「平たい顔」を示す「ケニアントロプス・プラティオプス」と命名。これまで一本道と考えられていた人類の進化の系統が、複数存在することを示していると指摘した。(福井新聞3/22)

◆2001/3/18版

  • ボツワナ・エイズ危機宣言
    3月14日、南部アフリカのボツワナは、エイズ感染の急速な拡大で国の危機が迫っていると、同国の大統領は警告を発表した。
    国連エイズ合同計画(UNAIDS)の推計によると、15〜49歳のボツワナ国民のエイズ感染率は約36%で、世界最悪の状況だという。(福井新聞3/16)

◆2001/2/25版

  • 2億5000年前の生物絶滅は巨大隕石
    2月22日、米ワシントン大や米航空宇宙局NASAの研究チームは、2億5000年前に起きた地球史上最も大規模といわれる生物絶滅は、直径6〜12kmの巨大隕石衝突による環境変化が原因だとする説を、米科学雑誌サイエンスに発表した。
    ワシントン大のルアン・ベッカー博士らは、兵庫県篠山市・中国・ハンガリーの地層を調査し、そこで炭素原子が球状につながったフラーレン分子を発見した。分子内部に地球には少ないヘリウム3が多く含まれることから、分子は地球外から到来したと考えた。隕石落下位置は不明だが、直径6〜12kmの隕石と推定している。この絶滅で、海洋生物の90%・陸上動物70%・ほとんどの植物が姿を消したという。(福井新聞2/23)

◆2001/2/18版

  • 浮遊微小天体
    2月14日、東大院生・大朝由美子さんらのグループは、ハワイにある大型望遠鏡「すばる」で白鳥座の一角を観測。誕生したばかりの暗い天体(太陽質量の約8/100以下)を数百個発見した。このうち約百個はほとんど惑星並の軽さだが、恒星を周回せず星雲の中を漂っている「浮遊微小天体」であることが分かったと、発表した。
    観測した白鳥座の一角は地球から約2000光年離れたS106という領域。浮遊微小天体は、牡牛座やオリオン座でも10個程度は見つかっているが、約百個も見つかったのは初めてという。(福井新聞2/15)

◆2001/1/28版

  • 巨大渦巻き銀河発見
    欧州南天文台チームは、チリ・パラナル天文台で赤外線観測をした結果、キシチョウ座付近で巨大な渦巻き銀河(ISOHDFS27)を発見。地球から約60億光年の距離にあり、質量は我々の銀河(天の川銀河)の約4倍あるという。
    この渦巻き銀河は直径が約13万光年で、光の波長から自転速度を計算し、質量を計算した。
    国立天文台によると、楕円銀河ではさらに巨大な銀河があり、乙女座銀河団のM87は天の川銀河の質量の約6倍あるといわれている。(福井新聞1/24)

◆2001/1/14版

  • オーストラリアで人類最古のDNA抽出
    1月9日、オーストラリアの人類学者アラン・ソーン教授(オーストラリア大学)らの研究チームは、オーストラリア大陸で約6万年前に死亡した男性の人骨から人間のものとしては最古のDNAを取り出すことに成功した、と発表した。
    分析結果がアフリカ起源の人骨からのDNAとは明らかに異なっていることから、「この男性の祖先がアフリカではく、アジアのどこかで進化した可能性がある。」とソーン教授は語った。(福井新聞1/10)


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