KenYaoの週刊スクラップ



週刊スクラップ(2001年夏版)

新聞などの報道から、生命・宇宙に関する記事の気まぐれスクラップです。


◆2001/7/29版

  • CP対称性の破れ
    7月23日、高エネルギー加速器機構(高エン研)や大学の国際共同チームは、高エネ研の1周約3kmの円形加速器での実験の結果、米国で観測されている「CP対称性の破れ」よりかなり大きな破れを発見した、と発表した。
    宇宙には陽子や電子など通常の「粒子」ばかりあって、なぜ電気的性質が反対の「反粒子」がほとんどないのか。実験では、電子と陽電子(反電子)をぶつけてB中間子と反B中間子を大量につくり、別の粒子に崩壊していく様子を観測。約2年間の実験で、B中間子と反B中間子の振る舞いに微妙な差があり、「CP対称性が破れている」ことを100%近い確率で確認した。
    破れの起源について1973年の小林誠(高エネ研)/益川敏英(京都大)「小林・益川理論」に基づき、1981年に三田一郎教授(名古屋大)は「B中間子の崩壊でCP対称性の破れが表れると」と予想した。今回の結果でノーベル賞級という「小林・益川理論」の評価がさらに高まると見られる。(福井新聞7/24)

◆2001/7/15版

  • 580万年前の猿人の化石
    7月11日、米カリフォルニア大とエチオピアの共同研究グループは、アジスアベバの北東約230kmの地点で520〜580万年前の猿人の骨の化石を発見したと、12日付の英科学雑誌ネイチャーに発表した。
    この化石は、あごの骨は現在のチンパンジーほどの大きさで、歯の形から人類の祖先である猿人の化石と判明。1994年東大などのグループが発見したラミダス猿人(440万年前)の亜種と見られる。チンパンジーなどの類人猿と共通の祖先から、人類が分かれた直後の化石と考えられる。(福井新聞7/12)


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