日本200名山 NO.30        武奈ヶ岳(1214m)    

                    平成17年4月24日   快晴
  駐車場(9:10)→七遍返しの滝(10:20)→八雲ヶ原(11:20〜30)→
  イブルギのコバ(11:45)→頂上(12:35〜13:20)→広谷(14:15)→
  大摺鉢(15:20)→駐車場(15:40)
  居間に末娘と撮った写真が立ててある。彼女が小学生の時、西南稜から頂上をバックに撮った写真である。僕は鮮やかに覚えているのだが、彼女は全く忘れているらしい。あの時はロープ−ウェイがあったが、今は倒産してない。
 そこで、ガリバー青少年旅行村から登る事にした。雲一つない快晴である。ます、「日本の滝100選」にも選ばれている八淵の滝に向かう。八淵の滝とは八つの滝群の総称である。大摺鉢まではハイキングコースだ。そこからはスケールの大きな滝が次々と現れるが、鎖や梯子のある危険箇所の連続だ。女の人や子どもには勧められないコースだ。ハイライトの貴船の滝を過ぎれば、最後の滝七遍返しの滝がある。ここでさわやかな谷筋とは別れて雑木林の急登が始まる。スキー場の奥に武奈ケ岳の頂上が見え隠れしている。
 藪の中から突然明るいスキー場のゲレンデに出た。ゆるやかな初心者コースを降りていくと八雲ケ原で、数人の人が休んでいた。僕らも小休止にしたが、木陰にいるとひゃっとして、太陽が恋しくなる。
 やわらかい土のためか、登山道は雨で抉り取られている。イブルギのコバを過ぎると残雪が登山道に現れてきた。右手の林の間から武奈ケ岳の頂上がちらちら見え出した。陽気な外人さんが "Hi, guys!" と声をかけてきた。
 雪が途切れて、最後の一登りで待望の頂上に着いた。10人ほどの人が休んでいたが、以前に登った時は足の踏み場もないくらい(おそらく100人以上)人がいた事を思えば、天国のようである。眼下には琵琶湖の全景が広がっており、昨年登った蓬莱山が手に取るように見えた。遠く白い白山や伊吹山も望め、まさに至福の時であった。
 帰りは細川越、広谷を経由して戻る道をとる。細川越までの北稜は大量の雪が残っていたが、下山には返って楽である。広谷小屋付近は湿原地帯に河が流れており雰囲気がいい。
それにしても、大摺鉢まで誰にも会わない静かな山歩きだった。関西有数の山がこんなに静かなのも、ロープ−ウェイが無くなったおかげだろう。