日本200名山 NO.91     餓鬼岳2647m)    

     平成20年
9月27日(土)晴れ〜28日(日)曇り
    @  駐車場(8:20)→魚止メの滝(9:40〜45)→最終水場
    (10:15)→大凪山(12:25〜35)→餓鬼岳小屋(15:30)

    A  餓鬼岳小屋(5:55)→大凪山(7:25)→最終水場(8:25〜30)
    →魚止メの滝(8:50)→駐車場(9:50)

頂上と立山

@ 駐車場から舗装してない林道を10分ほど歩けば白沢登山口に着く。登山口に軽トラックが1台あったが、後で登山道を整備している人の車であることがわかった。
 この登山道は大きくわけて4つのパートに分けることができるかもしれない。1つ目は最終水場までで、白沢の流れに沿ってさかのぼる。気持ちのよい音を立てて流れる沢を桟橋を使ったり岩を伝ったりして何度か横切り、沢の崖につけられた桟道を鎖をつかみながら歩いたりする。冒険気分になってちょっと気を許したら滑って尻餅をついてしまった。雨の後の木道は気をつけなければならない。足元を見るとぞっとするような切り立った岩につけられた桟道もありスリル満点だ。途中に紅葉ノ滝と魚止メの滝が見られる。
 2つ目は大凪山までの急登であり、コース中一番体力を使うところだ。3つ目は餓鬼岳の取り付きまでの尾根道で、比較的アップダウンが少なく気持ちよく歩ける。ただ雨の後だからかぬかるんでいる所が多く、足の置き場に困った所があった。そして最後が餓鬼岳までの「百曲がり」と呼ばれるつづら折りの道だ。このあたりから紅葉が始まっており楽しみながら歩けたが、体力的にはだいぶ弱っており足を止めて何度も休まなければならなかった。雲の上から頭を出している富士山や八が岳に励まされ何とか足を進めることができた。
 にぎやかな話し声が聞こえだすと餓鬼岳小屋だ。靴を脱ぐと面倒くさくなると思いそのまま10分で着くという頂上を目指した。花崗岩が連なった頂上部には人1人もいなく、冷たい風が吹いていた。でも、そこから眺める360度のパノラマは迫力満点でしばし我を忘れるほどであった。はるかに槍の穂先を頂いた北アルプスの山々、何日か前に登ったばかりの立山、そして鹿島槍ヶ岳。
 小屋に宿泊するのは15人。ストーブを囲んで話の和ができる。みんなとすぐ仲良くなれるのも小さな山小屋なればこそである。さすがにこんなマイナーな山に登る人は登山の経験も豊富で、次から次へと興味のある話がでてくる。ひとりで1枚のふとんに寝られるのもありがたかった。毛布1枚では寒かったので2枚にしたが、それでも少し寒く3枚にしたらようやく温かくなった。
 A 訳の分からないうちに太陽が昇り、期待していたご来迎はだめだったが、小屋の前から眺める景色は1級品である。5時半朝食で、6時前には下山にかかった。今日は調子よく登山道の修理をしていた人にも「早いですね」と声をかけられたほどで、4時間弱で駐車場に戻ってきてしまい、家にも2時過ぎには着いていた。