平成15年   日本200名山 No.8   妙義山(相馬岳1104m)

                 3月29日(土) 晴れ

  妙義神社(6:40)→大の字(7:15〜25)→奥の院(7:45〜50)→大のぞき
  (8:40〜45)→タルワキ沢分岐(9:40)→相馬岳(10:05〜15)→堀切
  (11:30)→中間道(11:40)→東屋(12:00)→第2見晴(12:45)→
  第1見晴(13:00)→妙義神社(13:10)

 上信越自動車道を長野に向かって走ると、すぐ左手に「大の字を中腹に持ち、鋸の歯のようにギザギザな頂上部を持った山が妙義山である。いかにも険しそうで、とても人が登れる山には見えない。最近のがイドブックには「大の字」まで行って、そこから中間道を廻って帰るコースが多く紹介されている。「道の駅妙義」の案内板にも「相馬岳コースは上級者向きであり、一般登山者は近付かないように」と書いてある。
 さて、問題は自分は上級者かどうがということである。山に登った数は多く初心者ではないものの、ザイルなどは使ったことがない。考えていても仕方がないので、兎に角歩いてみることにした。
 早朝の妙義神社にはひとっこ一人いなかったが、境内に足を踏み入れて石段を登っていると、後ろから高校生の一団が駆け上がってきた。運動部の合宿らしく、何か青春映画の一こまを見ているようであった。
 本殿の前で右手の「大の字コース」にはいる。あたりはうっそうとした杉林だ。数千年も経っているのではないかと思われるほど太い木もあった。
 
「大の字」までは1ヶ所鎖場があったが難なく着いてしまう「大の字は岩の上に設置されており、その岩に登るのに少し恐い思いをした。金属でできており想像以上に大きい。眼下には関東平野が広がり、高速道路からは車が走る轟音が響いていた。
 そこから20分ほどで奥の院に着く。石段とはしごを登ると石仏と石碑がある。上部に明かり窓がとってあり(自然にできていたのを利用したのかも知れない)、そこだけがスポットライトを浴びたように浮かんでいた
 
さて、奥の院の横から第一の関門である30mの鎖場である。最近付け替えられたと思われる真っ白な鎖がどこまでも伸びている。しかし、足場がしっかりしているので、あまり恐怖感は感じない。そこを通過したとき「よし、大丈夫だ」という自信がはっきりと感じられた。
 「見晴」はギザギザの尾根のちょうど肩にあたり、裏妙義や浅間山、榛名山、そして関東平野と三方が見渡せた。祠のある「大のぞき」を通り、天狗岳からいったん鞍部まで下り、一気に登り返すと表妙義の最高峰である「相馬岳」に着いた。あまり見晴らしはよくない。そこからタルワキ沢のコルまで引き返して中間道まで降りようかだいぶ迷ったが、堀切(ほっきり)まで行って中間道に降りることにした。妙義神社の案内板でその道を知ったのだ。
 しかし、そこからの道は一部荒れていて、迷いそうなところがあった。アップダウンも激しく、チェーンの無い垂直に近い岩場があったりして、相当エネルギーを消耗した。それに堀切を見失って金洞山へ足を踏み入れて戻るに戻れなくなるのではないかという不安があった。
 予想以上の時間はかかったが、無事堀切にたどり着き、中間道までの道もはっきりしていたので一安心。急に人が多くなった中間道をバテバテの足で神社まで戻った。
 さて、上級者用のコースということであったが、結論を言うと、穂高、剣あたりを登っていれば十分登れるのではないかと思う。