日本200名山 NO.90     鋸岳2685m)    

  平成20年
8月13日(水)〜14日(木) 晴れ
    @    戸台(5:35)→角兵衛沢出合(7:30〜50)→大岩下の岩小屋
    (10:25〜30)→兵衛沢のコル(12:20)→第一高点
    (12:45〜13:10)→兵衛沢のコル(13:25)→大岩下の岩小屋
    (14:25〜40)→角兵衛沢出合(16:20)

    A    角兵衛沢出合(5:30)→戸台(7:00)

兵衛沢のコル

@ 6月に挑戦したが、結果的には熊穴沢ノ頭を目指していたのであり、今回はそのリベンジである。朝隣の車の人に挨拶したら、何とその人は一昨日池口岳を登っているときに道を尋ねた千葉の人であった。鋸岳を日帰りで登り、明日はアサヨ峰を登るという。なんとタフな人だろうと感心する。
 角兵衛沢出合までは下調べをしてあるので、勝って知ったる道である。戸台川を溯っていくが、前回流れていた川が消えていた。流れている川もずいぶん水かさが減ってきている。歩きながら角兵衛沢出合にテントを張ることを決めていた。荷物を軽くしてピストンした方が負担が少ないし、角兵衛沢には水が豊富にある。
 踏み跡が落ち葉で消されていて出だしが迷いやすい道だ。頼りになるのは赤いビニールテープだが、水のない沢を横切るときにひとしきり考えなければならなかった。森の中に入りようやく安定した道になるが、登り一辺倒の過酷な道だ。ただ昨夜の雨で苔や青葉が太陽に輝き生き生きとしていた。
 荷物が軽いせいか、キャンプ地に指定されている大岩下の岩小屋までは予想より早く着いた。前回はこのキャンプ場を探して一人さまよっていたのだ。そこからガレ場を樹林帯を目指して進む。道が消えているのはこのあたりだけで、樹林帯に入ればジグザグにきちんとした道がつけられている。左手にスフィンクス岩が見えだす。「勝手に名前をつけて」と思ったが、その岩を見ればなるほどと納得がいく。樹林帯を抜ければ再びガレ場になり、トラバースしていくと棒が3本並んでいて頂上へ導いている。コルの手前でピストンしてきた千葉の人にあった。コルをバックに写真を1枚撮ってもらう。
 コルから鋸岳(第一高点)までは意外と長かった。頂上だと思った先にまだ高いところがあった。山頂には直射日光が当たりそれが岩に跳ね返りとても暑かった。今までの山は樹林帯の中を歩いたので、日に焼けることもなく意外と涼しかったのだ。足下には戸台川とその先にある平野まですかっと見えたが、左手の南アルプスはガスの中であった。
 帰りはゆっくり下りた。角兵衛沢出合まで戻ればいいと思うと気分的に楽だった。大岩下の岩小屋で重い荷物を背負って登ってくる登山者にあった。ここまでテントをあげなくて正解だと思った。彼にできる限りの情報を教えてあげて、再び森の中に入った。急登も下りは早い。角兵衛沢出合にテントを張り、長かった今度の遠征の成功に一人祝杯をあげた。 

A 気がついたら明るくなっていた。インスタントみそ汁だけ飲んでテントを撤収する。PAであったかいうどんでも食べようと、すぐに戸台に向かって歩き始めた。前回と会わせると4度目の道なので慣れたものである。時々振り返りながら鋸岳の雄姿を見て「あそこまで行ってきたんだ」と感慨にふけっていた。
 伊那ICから高速に乗るが、お盆前とあって混雑している。東名の一宮ICから16キロの渋滞と聞いて東海北陸道を通って帰ることにしたが、郡上八幡の手前から渋滞が始まってしまった。全く止まってしまうということはほとんどなかったが抜け出すのに1時間以上はかかったであろう。大野をまわって家に着いたら1時半だった。なんとか、たくさんの洗濯をしてもらう時間があったのでほっとした。