日本200名山 NO.    奥大日岳(2611m)    

               
平成19年10月14日(日)  晴れ
  室堂(7:50)→新室堂乗越(8:50〜9:00)→奥大日岳(10:35〜
   11:15)→新室堂乗越(12:40〜50)→室堂(14:00)
剣岳
 初めて奥大日岳に登ったのは10年くらい前のことで、長男が大学生3女が小学生であった。そのころ3女とは2人でよく近くの山に登っていたが、3人で登ったのはこの時が初めてで、ひょっとして最後かも知れない。その時は大日小屋に泊まって翌日称名滝に下りた。夏の盛りとあって高山植物がきれいだったこと、剣岳をバックに撮った写真がとても良くとれていたこと、山小屋でトランプをして遊んだことが懐かしく思い出される。
 昨年部活の生徒とこのコースを歩く計画を立てた。ところが、前の年白山の山小屋で苦い思い出のある2年生が風呂のある民宿にしてくれないか、と言い出したので室堂からの日帰りコースを設定した。所が10月の初旬なのに大雪で室堂まで行くには行ったがその目的を果たせないで帰ってきた。今年はいわばそのリベンジである。
 前日4時から発売の窓口に並んで始発のケーブルカーの切符を買い、昨年と同じ「山の宿やまびこ」に泊まった。お風呂はいいし、朝食の時間など親切に希望を聞いてくれるのでとてもいい。
 天気予報は曇りなので心配したが、室堂に着いたら雲間から日差しが差し込み、周囲の山々もくっきりと見えている。奥大日岳と大日岳左手に並んでいる。室堂自体の標高が高いので手が届くような距離に見えるが、浄土沢までいったん下がらなければならないので、距離と高低差は結構ある。もう少し後になれば人でごった返す遊歩道をどんどん下っていく。普段ならカラフルなテントが一杯並んでいる雷鳥沢もきょうはほんの5,6張りだけである。沢を渡ればあとは登るだけである。紅葉は今が盛りだ。赤や黄色がハエマツの緑と絶妙なコントラストを作り出している。
 新室堂乗越で休憩。予定よりも早い。尾根に出ればだんだん剣岳が全
奥大日岳
貌を現してくる。この縦走路は360度どの方向を見てもわくわくするような景色が広がっている。奥大日岳は近づくにしたがってだんだんピラミッド状になってくる。でも道は左側をトラバースしていくのでそれほどの急登ではない。
 頂上にはすばらしい景色が待っていた。目の前に続く大日岳への縦走路、眼下に広がる富山湾と富山市内、左手には槍や笠といった北アルプスの山々、背後には立山連峰、そして堂々とすそ野を広げる剣岳。
 帰りは太陽の加減で紅葉がますます映えている。こんなにすばらしい3000m級の山々を見たのは初めてである。アップダウンが少ないので地獄谷の方をまわったら生徒は硫黄のにおいが「くさいくさい」と言って感激どころではなかった。最後の階段はきつかったが予定より2時間早く6時頃家に着くことができた。