日本200名山 NO.44    戸隠山(1911m)    

            平成17年11月13日(日)   晴れ
  奥社駐車場(7:00)→奥社(7:30)→五十間長屋(8:25)→八方覗
  (9:30〜40)→戸隠山(9:55〜10:05)→九頭竜山(10:55)→
  一不動(11:45)→戸隠牧場(12:50)→キャンプ場入口(13:10)
  →奥社駐車場(13:35)
 戸隠山は戸隠神社の奥社を屏風のように取り囲んでいる。鋸のような歯が連なっているため、普通の人は登れないのではないかとずっと思っていたが、いろいろな岩場を経験してきて何とか登れそうな気がしてきた。
 全く人気のない参道を戸隠神社の奥社へと向かう。両側に並ぶ杉は巨大で、根が隣同士絡み合っている。植えたときは木と木の間隔開いていたのだろうけれど、長い年月をかけて壁のようになってしまったのだ。
 奥社の左手から登山道が延びている。入口には登山の注意書きがしてあり、気を引き締め直す。かなりの急登だ。尾根にでると幾分ゆるやかになったが、目指す岩稜地帯までは

西岳を背景に
まだ遠い。
 五十間長屋といわれる大きな岩を巻いて、裏から鎖で登っていく。いくつかの鎖を使って胸つき石を過ぎるといよいよ両側が切れ落ちている岩稜が続くこのコースの核心部分に入っていく。幅のあるところは四つん這いになって歩く。この際恰好などはかまっていられない。蟻ノ戸渡りと呼ばれる稜線はほとんど幅がなく、馬にまたがるようにして少しずつ進んでいった。今まで妙義山や北穂の飛騨泣きなど岩場で怖い思いをしてきたが、ここが一番の難コースだと思った。
 八方覗にでると心底ほっとした。雪が15センチほど積もっており、対照的に目の覚めるような青空。戸隠で最高峰の西岳と高妻山がひときは立派である。
 頂上は少し先だ。それから先は怖い思いをすることもなく雪を踏んでどんどん進む。僕が初めての足跡を付けるのも気持ちがいい。太陽に解けだした雪が木から落ちてきて首筋あたりに落ちてきたり、笹が頭をもたげるときのガサガサいう音にハッとさせられたりしたが、見覚えのある一不動の避難小屋が眼下に見えたとき、満足感で一杯になった。
 牧場、キャンプ場を通り抜けて、車道を奥社の駐車場まで歩く。思っていたよりもずっと早く出発地点に戻ることができた。