日本300名山 No.63   摩耶山(まやさん)1020m) 

             
平成27年9月15日(火)晴れ  

   登山口(7:55)→追分の分岐(8:50)→鼻くくり坂(9:15)→摩耶山
  (9:35~50)→鼻くくり坂(10:05)→追分の分岐(10:25)→登山口(11:05)

 前夜新潟近くの豊栄SAで寝る。5時に車を走らせ、日本海沿岸を走る。朝の海は穏やかできれいだ。関川の部落を越した所に「霊峰摩耶山登山関川口」という立派な標柱が立っていて、そこから延々と林道を走る。九州の国見岳で2度パンクして以来、林道は鬼門だ。パンクするような石を踏まないことを祈りながら慎重に走る。 林道の終点に駐車場らしきものがあるが、車は一台も止まっていなかった。覚悟はしていたが一抹の不安がよぎる。時々下の方からものすごく大きな空砲の音が聞こえる。獣が近寄らないように脅しているのだろう。
 しばらく進むと、長方形に掘られた壕らしきものが現れる。戊辰の役の時に荘内勢が塹壕を掘って対峙したところらしい。こんな山の中で死闘を繰り広げていたのだろうか。長雨の後だからだろうか、足元を見るといろんなキノコが生えている。まるでキノコの品評会だ。関川口と越沢口の分岐である追分を過ぎると小さな避難小屋が現れ、林が途切れると左手に摩耶山の頂上部の穏やかな山容が姿を現す。やがてこのコース一の急坂である「鼻くくり坂」と言われるところにやってくる。ロープのかかっている所が2ヶ所あるが、びっくりするほどの急登でもない。
 信仰の山らしく「六体地蔵尊」と言われる場所があり、小さな地蔵が6体並んでいる。帽子と袈裟をまとった地蔵はいずれも微笑みを浮かべており、心を和ませてくれる。さらに進むと小さな神社がある。昭和31年に再建されたもので、コンクリートで囲ってあるので中はうかがい知れない。
 太陽に耀いているナナカマドの赤い実の横を過ぎれば、すぐに細長い頂上に到着する。今日は天気がいいので頂上からの眺めは抜群。360度見渡す限り山また山で、その先の日本海まで見渡すことができた。
 帰りは心の余裕もあってか、ブナの林をルンルン気分で駆け降りた。ブナの葉の間から木漏れ日がキラキラ輝いていた。登山口の近くに戻ってきたとき数人のグループに会った。「仙台からやってきたので、こんなに遅くなってしまった。」と言い訳するように話していたが、出発が遅いと何となく気が引ける気持ちはよく理解できる。

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