日本300名山 No.84 男鹿(おじか)(だけ)(1777m)
 
         
                                            
平成28年5月20日(金)晴れ  

   通行止めゲート(4:55)→オーガ沢橋(5:55)→登山口(7:00)→栗石山
  (8:30)→男鹿岳(9:25~10:00)→栗石山(10:35)→登山口
  (11:15~20)→オーガ沢橋(12:20)→通行止めゲート(13:20)

 今回の山行で一番心配していたのはこの山だ。何しろ2時間の林道歩きと手強い藪漕ぎを経てしか頂上に達することができないのだ。しかしネットでゴールデンウィークに登った人の記録を調べて少し自信がわいてきた。そこには、「ピンクテープが至る所にあり迷う心配はない。手強い部分もあるものの一般登山道にかなり近いものでした。」と書いてあったのだ。男鹿橋手前の道を上がった所にある駐車スペースまで教えてくれ大いに助かった。
 この山は頂上の標識以外一つも案内板がないので、道迷いに注意しなければならない。林道を歩き始めて直ぐ現れる二股は右の道を行かなければならない。がけ崩れや陥没など、道路の崩壊は予想以上にひどい。だんだんこの道でいいのか不安になってきたが、目指すオーガ沢橋が現れほっとする。立派な落石防止壁などが造られており、かなりの血税が注ぎ込まれたと思われるが、両側から灌木が生えてきてトンネルのようになってしまった個所もある。
 林道の終点が登山口だ。さっそく背の高いクマザサをかき分けるが、このあたりは踏み跡もしっかりしている。しかし道は直登になり勾配もきつくなってきた。下を見ながらひたすら歩を進めるが、だんだん踏み跡が消えている。ピンクのテープだけが頼りだ。傾斜が緩くなり、ふと上を見ると栗石山の標識があった。
 そこからの藪はこれまでになく迷いやすく、手強かった。クマザサがびしびし顔やすねに当たり、ズボンの上からでも血が出るほどだった。積雪期にはササの上を歩くのできっと歩きやすいのだろう。先の登山記録にはまだ雪は残っていたようだが、今回は雪がある個所は一つも無かった。融けるのも早いものだ。
 クマザサと格闘しながらようやく頂上に着いたが頂上を示す標識が見当たらない。先に進んでみると展望が開け、
大佐(おおさ)(さび)山や那須連山などの雄大な景色が広がっていた。かなり探したがやはり標識は見つからず、倒木に誰かが書いたサインで我慢しようと思い、そこで写真を撮って休憩することにした。少し休んだ後、下山しようと思い後ろを振り返ると、なんとそこに立派な標識が木にかかっていた。ササが刈りこまれちょっとした広場になっていたが、道から外れているので気が付かなかったのだ。
 下山は両手で笹をつかみながら軽快に降りて行ったので、登山口には1時間ちょっとで着いてしまった。征服感で満たされていたからなのか、長い林道歩きもそれほど辛くは感じなかった。折しも、今日は僕の誕生日だ。

top   日本300名山