日本300名山 No.66   奥三界山1811m) 
             
                                               平成27年9月27日(日)曇り時々晴れ  

  林道ゲート(5:45)→登山口(6:15)→林道出合(7:05)→林道終点(8:00)
  →奥三界山(9:20~30)→林道終点(10:35)→林道出合(11:25)→登山口
  (12:05)→林道ゲート(12:25)

 林道ゲートに真新しい「熊出没注意」の立札があり、あまりいい気持ではない。ゲート前の広場で寝ていると、明け方ヘッドライトをつけて登ってくる集団があった。僕は夜が完全に開けきるのを待って出発する。
 まずは林道歩きだ。しばらく行くと
(どう)()の滝がある。ベンチなどもあり、ここまでは観光客も入ってくるのだろう。そこから少し先に登山口がある。いきなりの急降下なので少し戸惑ったが、沢を越していくのだから仕方がない。沢には吊橋が架かっているが、踏み板に穴が開いていたりして緊張を強いられる。反対側にまわると、急傾斜にジグザグの道がつけられている。それでもかなりの急登である。7時になると、下の方から「エーデルワイス」のメロディーが流れてきて、何か和むものがある。傾斜がゆるんでくると再び舗装されたきれいな林道に出た。  長い林道歩きを覚悟して歩いていると、早朝見た一団が休憩していた。大学生らしい6人のグループだった。テントを担いでいる所を見ると縦走でもするのだろうか。彼らを追い越してすぐ道は工事中で行き止まりとなっており、う回路が作られていた。最近作られたばかりのようだが、手作り感満載のとても良くできた道だった。 そこから三度林道と出会うが、今まで歩いたこともないほどひどい道だった。道路は上部から落ちてきた石がごろごろしており、道路を埋め尽くすほどの崩壊地も2カ所あった。この林道は完全に見放されている感じだった。林道終点にはプレハブの営林署の小屋が建っているが、これももうすぐつぶれてしまいそうなほど傷んでいた。
 いよいよ最後の山道だ。尾根に出るまでの急登を過ぎると「枯木のタオ」と呼ばれる笹原が広がっている。ガスも晴れてかなり遠くの山まで見渡せる。このコースで一番気に入った所だ。道はやがて沢へと消え、岩でゴロゴロした沢筋をたどって行く。沢が途切れると右に迂回して樹林帯の中に入って行く。山頂直下の樹林帯の湿地は木が渡してあるのであまり汚れないが、かなり深い。お化けのように大きくなったミズバショウが所々に見られる。  
 展望台のやぐらが見えてくると頂上だ。かなり古びているので注意して登ってみてもあまり展望はない。セルフタイマーで写真を撮ってすぐ下山にかかる。労多くしてその割にはあまり報われなかった厳しい山だった。帰り道、行くときには気付かなかったユリの花が一輪僕を慰めてくれるように咲いていた。

top   日本300名山