日本300名山 No.31     扇ノ山(おおぎのせん)1310m) 

             平成23年
5月6日(金)曇りのち晴れ

  山東町ふるさとの森駐車場(5:55)→登山口(6:40)→見晴らしの良い尾根
 (7:30)→扇ノ山(8:05〜25)→見晴らしの良い尾根(9:00)→
 登山口(9:15)→山東町ふるさとの森駐車場(9:45)

 4月には林道が雪で進めなかった扇ノ山をリベンジすることにした。道後山に登った後、中国自動車道で津山ICまで行き、鍛冶屋温泉でひと風呂浴びて、さっぱりした気分で「山東町ふるさとの森」を目指す。
 翌朝コーヒーとクッキーの朝食を食べた後、さっそく歩き始めた。右手の林道はいきなりの雪。先が思いやられたが引き返すことは頭になかった。林道の90パーセント以上は雪だった。かすかに残る足跡を頼りに進んでいくと、何箇所か雪崩を起こしているところがあった。
 分岐点を右手に進んでいくと、あっけなく登山口に着いた。地肌が見えていたので少し安心したが、登山道はすぐに雪の中に消えた。この時期の山は足跡が消えやすく、途中で何度か方向を見失い、あちこち歩き回ることがあった。後に来た人が僕の足跡を頼りにしていたら申し訳ないなと思いながらも右往左往した所もあった。登る方向を見失うわけにはいかない。
 尾根近くで最大の危機があった。雪渓から完全に足跡が消え、どちらへ行っても根曲がりだけの林の中にはいり、道らしきものがないのだ。あちこち行って様子をうかがっているとポカリスウェットのペットボトルが落ちていた。いつもだったら文句の一つも言いたいのだが、今日ばかりはほっとした。誰かが通った証拠だからだ。強引に竹林の中を進んでいくと見晴らしの良い尾根に出た。左手奥には扇ノ山の避難小屋が林を通して見えている。もう迷うことはないだろう。
 雪はますます深くなっていくようだったが、靴が雪に潜ることはないので歩きやすい。ブナの大木の立派な林を抜けると頂上に着いた。頂上も雪で覆われていた。土足厳禁の避難小屋の2階には大きな窓が付いており、避難小屋にしては珍しい。展望台の役割を果たしているのだろう。氷ノ山がきれいに見えていた。 雪道の帰りは2倍の速さで下山できる。快調に降りて行ったが、例の竹林の所に来た時、竹林を避けて左側に周り込んで行ったら、違う谷に下りて行き「これはだめだ」と元の所まで戻って竹林の中に突っ込んでいった。谷沿いの足跡をたどっていくとあっけなく登山口に着いてしまった。ここまで結局誰にも会わなかったが、林道に出てやっと3人の登山者にあった。考えてみれば僕が早い時間に登りすぎたのかも知れない。