日本300名山 NO.14         蓮華岳(2798.6m)
              

平成16年7月18日〜19日   晴れ〜時々雨

  @登山口(8:35)→大沢小屋(9:45)→雪渓下部(10:25〜35)→
   雪渓上部(11:30)→昼食(11:55〜12:10)→針ノ木小屋
   (13:00〜30)→蓮華岳(14:40〜45)→針ノ木小屋(15:40)
  A針ノ木小屋(5:25)→雪渓上部(6:10)→雪渓下部(6:35)→
   大沢小屋(7:40)→登山口(8:00)
 

 「越中境PA」で寝ていたら、すごい雨が車の屋根を叩いていたが、何時の間にか、ぐっすり寝込んでいた。7時半頃扇沢に通じる道路を走っていたら渋滞で止まってしまった。係りの人の説明によると「大雨の影響で増水し、雨がやんだ時点から2時間待たなければならない。開通は8時半ごろ」ということであった。「引き返して鹿島槍でも登ろうか」とも思ったが、「1時間ぐらいなら」と待つことにした。予定より早く、8時10分ごろ通れるようになった。 舗装道路から左手の登山道に入って、しばらくすると沢にぶつかったが、増水して渡れそうな所が無い。近くにいた人が地図を見て、舗装道路を行っても同じ所に出る事がわかり、舗装路を歩くことにした。
 いよいよ山道にかかる所に大きな駐車場があった。車が入れないので、もちろん1台も止まっていない。ここまで車が入れるとありがたいのだが、入ると何か困る事でもあるのだろうか。
 大沢小屋の手前に沢があり、立ち往生している人が両岸にいる。諦めずになんとか渡ろうとするのが僕の執念で、上流の方に渡れそうな場所があった。ストックがあればバランスを崩しそうになった時も少し安心だ。僕が渡ったのを見てみんな上流に集まってきた。3人の女子大生は怖気づいてしまったのか、無言で水の流れを見ながらかたまっていた。
 いよいよ日本三大雪渓のひとつだと言われる針ノ木雪渓を登り始める。表面が固いので、軽アイゼンが有効だ。本格的なアイゼンを履いた人やピッケルを持った人もいる。かなり急斜面もあって登りきるのに1時間ほどかかってしまったが、白馬の雪渓ほどの規模ではなかった。
 針ノ木峠の手前の急登は半端ではなかったが、わりとあっさり峠に着いてしまった。小屋で一休みして蓮華岳に向かう。明日のほうが天気がよさそうなので、本命は明日登る事にしたのだ。ガレ場に出るとコマクサが現れてきた。一面の赤い花は、予想していなかっただけに大きなおまけをもらったような気分だった。頂上は風が強く、長居はできなかったが、足元から下の街並みを臨む事ができた。針ノ木岳は残念ながらガスの中だった。
 小屋で夕食後テレビを見ていると、全国ニュースのトップが福井の大雨についてであった。何も知らずに登っていたのだが、これがいわゆる「福井豪雨」だったのだ。急にいろんな事が心配になってきてしまった。
 次の日は小雨で、ガスがかかっていた事もあって、後ろ髪を引かれるような思いであったが針ノ木岳には登らない事にした。「山は逃げていかない」と自分に納得させながら一気に下る。大沢小屋からオカリナの音色が聞こえてきて、立ち止まって聞き入ってしまう。心配していた沢の増水もそれほどではなく、何と2時間半で下まで降りてしまった。
 昼食までには家に着いていたが、幸い我が家は何の変わりも無かった。 

  日本300名山