日本300名山 No.25      三本杭1226m) 

                  平成23年4月3日(日)曇り

  万年橋(10:10)→林道(10:30)→御祝山(11:30〜40)→三本杭
 (12:30〜55)→熊のコル(13:15)→奥千畳(13:30)→千畳敷
 (14:30)→万年橋(15:05)

  瓶の森の登山口で寝たものの、翌朝は細かい雨。しかも曇っていて見通しが利かない。ここは次の山に向かった方が得策と考え、延々と続くがたがた道を下って行った。結果的にはこれが正解で、雨の中を登ったとしても途中で雪に行く手をさえぎられていただろう。
 松山や宇和島など初めての土地を通って滑床渓谷を目指す。登り口は万年橋の手前にあり、橋の横には滑床渓谷に入る遊歩道がある。何時間か後に無事に戻ってくることができることを願うばかりだ。
 ひたすら見通しのきかない植林地、雑木林の急登を登り
御祝(おいわい)山に着く。木々に囲まれた何の変哲もない頂上だ。急登がなくなり、少し心に余裕が出てきたころ、左奥で急にシカが走り出して「びくっ」とする。シャクナゲの群落が続き、シーズンの花の美しさが想像できる。
 やがて、左手奥に三本杭のなだらかな頂上部がちらちら見えてきた。鞍部にはシカよけの防護ネットが張り巡らされていた。なぜこんなに厳重に囲っているのかと思ったが、10年前の写真を見てわかった。今とは問題にならないくらい笹で青々としていたのだ。シカによる被害だ。そこで「緑地化植生回復対策事業」として県が積極的に取り組んでいるのだ。
 ひと登りで広々とした頂上に着いた。あいにくの曇り空で視界はそれほど良くなかったが、四方を山々に囲まれ充分四国の奥深さを感じることができた。帰りは
(しら)(がけ)の方へ下山しようと思ったが、途中で踏み跡が無くなり不安を感じてまた頂上に戻ってきた。
 滑床渓谷の最奥である奥千畳までは意外と速く着いた。千畳敷、雪輪の滝などの名所を巡り無事万年橋まで戻ってくることができた。とても長くアップダウンや迷いやすいところもあり、結構ハードな遊歩道だった。