日本300名山 No.93   高原山 [釈迦ヶ岳(1795m)] 

              
平成28年11月4日(金)曇り時々晴れ  

   西口登山口(9:50)→弁天沼(10:55)→鶏頂山(11:30~40)→御岳山
  (12:05)→釈迦ヶ岳(12:45~55)→御岳山(13:25)→弁天沼(13:45)
  →西口登山口(14:35)

 午後1時ごろ家を出て、6時半ごろ西会津PAに到着して寝る。夜の間ずっと雨が降り続いていて、その日の登山が危ぶまれた。早朝まだ暗いうちに会津若松ICで降りて、約2時間かけて荒海山の登山口まで行ったが小雨は止まない。天気予報では日光の方は晴れだったので、日光に近い高原山に一縷(いちる)の望みをかけた。約50キロ走り9時ごろ西口登山口に着く。雨は止んだようだが空はどんよりと曇り寒々しい。今日の登山はあきらめて荒海山の登山口の駐車場でのんびり本でも読んでいようかと車を走らせると、パッと太陽が出てきたのであわてて引き返した。
 現金なもので、陽が差し出すと急に登山意欲が出てきた。いつもとは考えられない遅いスタートとなったが、赤い鳥居をくぐってカラマツ林の下を覆っているクマザサの中を歩き始めた。やがて倒産したスキー場を横切るが、すでにカラマツの若木が林立していて、自然の生命力に驚かされる。木に結びつけてある「鶏頂山山頂→」の赤い標識が、安心感を与えてくれる。立派な杉林に入ると急に暗くなり、林を抜けると弁天沼だ。いくつかの祠があり、この山が信仰の対象とされていることがわかる。沼には全く水がなく、ちょっと興ざめだったが。
 2つ目の鳥居をくぐると神域に入る。葉っぱが落ちてしまっているので、後ろの頂上部が雪で白い鶏頂山の全貌が良く見える。根が張った笹の中の道を進むと、大きな石が右手に現れ、平らな面に「正重 霊神」などと宗教に関すると思われる文字が彫ってある。やがて釈迦ヶ岳と鶏頂山を結ぶ尾根上の道に達する。手前の御岳山と右手の釈迦ヶ岳がきれいに見えている。進路を右に取り、まず鶏頂山を目指す。かなりの急斜面を登って行くと雪も多くなり、枝に付いた雪がきれいだ。かなり大きな社殿が見えてくると、鶏頂山神社だ。頂上はその裏手になる。眼下に那須野原が広がっているが、冷たい風が吹き寒くて長居はできなかった。
 往路を戻り、釈迦ヶ岳を目指す。振り返ると鶏頂山の右半分が雪で白くなっており左側には全く雪が無く、コントラストが見事だった。北から吹いてくる冷たい風が雪を降らせたのだろうか。御岳山に登り鞍部まで降りるといよいよ釈迦ヶ岳への登りだ。雪をかぶって穏やかに見えた山も実際登ってみると結構厳しい。鶏頂山とは違い、釈迦ヶ岳の頂上は風も無く、陽が射して暖かかった。頂上広場には小さな祠が祀られ、東側には立派な釈迦如来像が鎮座していた。眼下には関東平野が広がり、西には日光連山、北には春に登った七ヶ岳などが見える。 帰りは御岳山から近道を通り弁天沼に降り、そこから往路を戻った。帰路通った「もみじライン」はその名の通り素晴らしい紅葉だった。今年の紅葉はよくないという人もいたが、これを見たら前言を翻さざるを得ないであろう。道路の両側はもちろん、全山紅葉におおわれているのだ。
 途中で寄った塩原温泉の「華の湯」は65歳以上300円という安い値段で温泉に浸かることができて、何だか得した気分だった。

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