日本300名山 No.41     高見山1248m) 

              平成24年5月13日(日) 晴れ

  杉谷登山口(5:55)→雲母曲(きららひじ):3)→小峠:50)→
 平野道分岐10)→高見山558:15)→平野道分岐(8:40)
 →小峠(8:50)→
雲母曲(きららひじ)(9:00)→杉谷登山口(9:30)

 
日本のマッターホルンと言われる高見山
 高見山とくれば、僕はお相撲さんの名前を思い出してしまうが、台高山脈の高は高見山からとったものであり(ちなみに台は大台ヶ原の台である)、頂上に藤原鎌足と関係がある祠がある由緒正しい山である。前日に高見峠(大峠)の下見に行ったら、工事中で通行止めになっていた。仕方なく戻って、杉谷登山口から登ることにした。
 杉谷からの登山道は昔の伊勢南街道である。所々石畳になっていて、往時をしのばせるが、この石は最近並べられたものだろう。手入れの行き届いた杉並木が続き、やがて左側に害獣の防護柵張り巡らされている所に出ると右手に視界が開ける。再び杉並木に入り、道幅が広くなってくると小峠に着く。最初はここまで車ではいるつもりだったのだ。
 鳥居をくぐり急勾配のコンクリートの階段を登る。階段の上も急坂は続き、平野集落への分岐点でやっと一息つけた。そこからも相変わらずの急登だが、ヒメシャラ、ブナなどの自然林に変わる。まだ出そろっていない若葉の間からどこまでも続く山並みや集落が見える。
 「日本のマッターホルン」と呼ぶ人もいるそうで、角度によっては確かに鋭い円錐形に見えてすばらしい山容である。しかし本物のマッターホルンもそうであるように、横から見ると台形に見える。だから、ようやく頂上に着いたと思ってからかなり水平に歩かねばならなかった。
 高角神社の石の祠が見えてくるとようやく頂上である。神社の上が展望台になっている。登るとき、あれほど冷たい風が吹いていたのに急に風がやんでぽかぽか陽気になった。そして360度見渡す限りの大展望。昨日登った不思議な形の倶留尊山、南側に国見岳など台高山脈の山々、大普賢岳を中心とする大峰山系の峰々、ほぼ一回りすれば、昨日の二つ目の山
()(うね)山など壮大な景色が眺められる。昨日どこを歩いているのかよくわからなかった()(うね)山も、こうして眺めれば堂々とした立派な山容である。
 急登が続いた分、下りは早かった。家への帰りはナビにまかせて走ったが、天理ICから一つめのインターで降りて、京奈和道に乗りまた降りて京都南ICから名神に乗ったら、2時半には家に着いてしまった。朝、山を彷徨していたかと思うと何とも不思議な気分だった。