300名山 No.21 多良岳
(996m) 平成22年4月3日(土)晴れ |
黒木駐車場(7:05)→八丁谷(7:25)→野鳥の看板(7:45〜50)→ |
前日に大阪南港からフェリーで別府に朝入り、高速道路で長崎を目指した。大村のパーキングなどはこれで3度目なので愛着さえ感じた。長崎では歴史文化博物館で竜馬伝館を見て、午後軍艦島を巡るツアーに参加した。夕方大村ICからほど近い黒木部落にある公園の駐車場で寝た。 翌朝黒木部落の一番上にある駐車場に移動した。準備をしていると1台の車が入ってきた。あいさつすると、一緒に登らないかと誘ってくれた。何回か登っているようなので渡りに船とばかりに一緒に登ることにした。ところが、5分ほど歩いたところでビデオを忘れたことに気がついた。心残りではあったが車まで戻ることにした。 舗装された林道から八丁谷で杉林の中の山道に入る。傾斜は思ったよりきつく、久しぶりの山に心臓がパクパク言っている。しばらく進むと、多良山系の野鳥の説明板が現れる。野鳥の鳴き声まで書いてあるのは初めて見たが、なるほど「ツーツーピィー、ツーツーピィー」と鳴く声が聞こえ、それがシジュウカラだということが分かる。 やがて岩がごろごろして歩きにくい沢に出る。勢いよく流れる水が朝の太陽に輝いている。尾根近くまで行くと「私たちを踏みつけないで」という立て札が現れる。そこはオオキツネノカミソリの群生地だ。7月下旬ごろ一帯はかわいい花で埋め尽くされるらしい。 金泉寺の境内にある山小屋はとても立派だ。登山でない人も利用するのかもしれない。南側はちょっとした展望台になっていて、アンテナが林立する五家原岳が目の前に見える。お堂は最近普請されたばかりのようで、材木は白さが目立っていた。先に行った人が待っていてくれて一緒に登ろうというのでついて行くことにした。 役の行者の石像の前には立派な鳥居と石の階段が続いていた。いかにも信仰の山らしい。頂上にも石の祠があったりして、山の頂上という雰囲気はない。件の人は前岳に登って戻ろうという。目の前にピラミッド型の前岳が迫っており、左手奥には三つほどの尾根の先に兜のような形をした径ケ岳が見えている。道は想像以上に厳しく、鎖場も何箇所かあった。ステッキを持っていては歩きにくくて仕方がなかった。眼下に有明海が見え、長崎県と佐賀県が水門を開ける開けないで争っている堰が、天橋立の砂州のように伸びていた。 前岳から振り返ると多良岳もいい三角形の形に見えた。帰りは道のない急斜面をどんどん降りて行った。その先に六地蔵があった。大きな岩壁の下に地蔵様が六体並んでいる。金泉寺まで戻ったところで、今度は経ヶ岳に登ろうと強く誘われたが、さすがに丁重に断らせてもらった。 |