日本300名山 No.54   (わい)蓋山(たさん)1500m) 

                          平成27年6月17日(水) 曇り

   はげの湯登山口(13:00)→林道出合(13:30)→登山道入り口(13:40)→
  涌蓋山(14:40〜45)→登山道入り口(15:25)→林道出合(15:35)→
  はげの湯登山口(15:55)

翌日が雨の予報なので、少し無理をして本日2つ目の山に登ることにした。大船山からの下山が思ったより遅れたので、どうなることか心配したが、何とか1時前に登山口に着くことができた。寸暇を惜しんで、クリームパンをかじりながら歩き始める。コンクリートの道を少し進めば、突き当たりに「涌蓋山登山道」という立派な案内標識が現れる。さらに少し進むと「涌蓋山」と書かれた小さな黄色い標識が現れ、牧場の中へ導かれる。振り返れば温泉の湯けむりが幾筋も上がっている。 緑の草原の中を歩くのは気持ちがいいが、赤土がむき出しになっていて滑り安い。そして気を付けな


                      おだやかな頂上部

ければならないのが牛のフンだ。放牧地を登りきると再び林道に出る。夫婦がフキやウドなどをとっている。10分ほど進みカラマツ林の登山道に入る。木の下にはびっしりとササが生い茂っている。樹林帯を抜けるとアセビやウツギの低木に変わり、さらにミヤマキリシマも現れるが、花はもう終わりだ。
 やがてお椀を伏せたような丸い頂上部が現れるが、そこからが手強い。急登になると足元が滑りやすく、ニセ頂上に何度も騙されて、それが気を滅入らせる。まるで大海原を水平線に向かって進んでいる昔の船乗りのようだ。
 午前中の登山がこたえているようで、心臓が苦しく足に力が入らない。傾斜がゆるくなるとやっと頂上が見えてくる。小さな石の祠があり、半紙で飾り付けがしてある。南に面した頂上からは北側と同じように牧場が点在し、幾筋もの湯煙が上がっている。
 雨が降ってきたので背の高い標柱の前で写真を撮ると、早々に下山を始めた。雨が少し強くなってきたので、雨具の上着だけつける。目標を達してしまったという思いがあるからか、下山時の雨はほとんど気にならない。
 快調に下山し、はげの湯で温泉に浸る。露天風呂のみで、別府の海地獄のように青い色をした温泉だった。雨模様の景色を眺めながらも、満足感でひとりにやついていた。


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