日本百名山         安達太良山(1700m)

         2025年10月4日 曇り

  奥岳登山口(9:15)→くろがね小屋(10:50〜11:00)→矢筈ガ森(12:00)
 →安達太良山(12:20〜30)→ゴンドラリフト山頂駅13:50)

安達太良山には2度登っていて、もう登ることは無いと思っていた。しかし、NHKの山番組で錦秋の安達太良山をやっていて、俄然登りたくなった。昨年の栗駒山に続き、電車での2度目の東北遠征だ。最初人の少ない平日に登ろうと思っていたが、最近の熊出没に恐れをなし、土曜日に登ることにした。

 前回はゴンドラを使っての往復だったので、今回は奥岳登山口から「くろがね小屋」経由で登ることにした。「くろがね小屋」までは林道歩きだ。ショートカットの山道もあるが、少し遠回りでも楽な方がいい。たまに紅葉した木が現れるが、この先ほんとうに紅葉しているのか心配になる。今年は酷暑が続き、紅葉は遅れているとの報道もある。

 「くろがね小屋」は温泉のある山小屋で有名だったが、現在は再建中で、茶色の地肌の上に1台のユンボが止められていた。ここから本格的な山道が始まり、矢筈ガ森までが紅葉のハイライトだ。緑のハイマツの中に黄色や赤がタペストリーの様な模様を作っている。ただ一部枯れているような葉もあり、酷暑の影響かと思われた。折しも雨が降りそうな曇り空だったので、残念ながら快晴の時のようなあざやかな輝きはない。しかし贅沢は言っておれず、雨にも会わないでこの紅葉を見られた幸運に感謝しなければならない。

 稜線に近づくにつれて風が強くなり、ガスが流れる。牛の背を歩く人が影絵のように見える。牛の背に着くと奇跡のようにガスが晴れ、月世界のような沼ノ平が眼下に現れてきた。草木の無い異様な風景は、この山が活火山であることを感じさせてくれる。有名な強風にあおられながら頂上を目指す。

 頂上は真っ白で周りの景色は見えない。岩の上にもう一つの頂上があるが、団体が列を作っていたし、以前に訪れているのであきらめることにした。岩陰でおにぎりを食べて、ゴンドラリフト駅を目指してすぐに下山する。

 ゴンドラリフトに乗って登山口に戻り、バスを待っている時に雨が降ってきた。歩いている時でなくてラッキーではあった。ただ、帰りの電車に遅れるのではないかとひやひやする場面が2回あった。岳温泉でバスに乗り換える時バスは満員になり、残された人が何人も出た。僕は早めに並んでいたので何とか乗り込むことができた。次に、二本松ではちょうど祭りが始まっていて、駅のかなり手前で下されてしまったのだ。しかし、駅に向かって小走りに走って何とか予定の電車に滑り込むことができた。