アポイ岳(811m)                      

平成30年7月23日(月) 曇り

  アポイ岳ビジターセンター(6:35)→3合目(7:20)→5合目休憩小屋(7:45)→
 馬ノ背(8:25)→アポイ岳(9:05〜10)→馬ノ背(9:40)→
5合目休憩小屋
 (10:05〜10)→
3合目(10:25)→アポイ岳ビジターセンター(11:05)

 10年以上前にも登山届を出す記帳場まで来たが、「熊出没注意」の標識と目撃情報に恐れをなして引き返してしまったことがある。今回は目的意識もはっきりしているので、熊を恐れる気持ちはほとんどない。目的があると無いのとでは、こんなに心の持ちようが違ってくるのだ。
 樹林帯の中に入ると、いきなりシャクナゲのお出迎えだ。ひょろりと背が高い。太陽を求めてこんな姿になったのだろうか。淡いピンクや白い花が次々と現れ、シャクナゲの山と言っていいほどだ。何カ所かに「熊除け鐘」がつるされている。ならしてみるとボリュームと反響音がすごく、これならさすがの熊も逃げて行きそうだ。

 所々にコの字型のベンチが作られていてグループの休憩にはもってこいだ。5合目休憩小屋を過ぎてもしばらくシャクナゲが続くが、このあたりから傾斜もきつくなっていく。あいにくの濃いガスのために下の海岸線もアポイ岳の頂上も見えない。やがてかんらん岩が露出する岩場に変わる。エゾキスミレが黄色咲き誇っているが、このように標高が高くない山ではほとんどの高山植物の季節は終わっている。

 馬ノ背と呼ばれるあたりには、まだかなりの花が残っていたが規模は大きくない。下の方のガスは上がり始め、様似(さまに)の海岸線がはっきりと見えだしたのは感激であった。しかし、頂上部はあいかわらずガスの中だ。高度があがると、地を這うようなシャクナゲも現れ、北海道らしい山を感じさせられる。

 だんだん傾斜がきつくなり、行きが切れそうになる頃頂上に着く。ダケカンバとガスにおおわれて、頂上からの展望は無い。すぐ後に登ってきた人に写真を撮ってもらうと、そそくさと頂上を後にした。