かつて山の会の一般公募の登山に参加したことはあるが、山の会に入会したのは初めてだ。今までは単独かよく知った仲間との登山だったので、他の人と歩調を合わせることに慣れていないし、老齢になってからの参加なので不安いっぱいの参加だった。
登山口の「栂の木台駐車 場」に着くや否や雨が降り出した。しかも本格的な雨になってきて、車内では中止とか他の山に変更とかいう声まで出始めるが、雨は急に止み、みんな一斉に外に出て用意を始める。
この「ふくべ谷登山道」は2018年に開通したそうで、3年前に一度登っている。その時は快晴で白山の大展望が望めたが、今日は難しいかもしれない。いきなりの急な階段から登山開始。まだ体が慣れていないのと段差が大きいのでかなりきつい。それでも大木や可憐な花に慰められて稜線に出ると、割と平坦な道に変わり、すぐに「ふくべ谷上園地展望台」に着く。そこは白山の大展望台であるはずだが、今日はガスで真っ白だ。
前方に船をひっくり返したような形の岩山が見えるは ずだが、雰囲気さえ感じられない。しかし、みんなの歩行は快調そのもので、三方岩駐車場からの分岐を過ぎるとあっという間に頂上に着いてしまう。昔はここが頂上だったはずだが、10分ほど行った岐阜県側にもう一つの頂上があり、今はここが頂上として認められているのかもしれない。ここで記念撮影をして下山にかかる。今回は天気には恵まれなかったが、次の機会に頂上からの大展望を是非見てもらいたいものだ。 帰路「ふくべの大滝」を眺め、露天風呂の前にある「姥ヶ滝」を見る。温泉の成分からか、白い岩肌に舐めるように流れる巨大な滝には大感激であった。今まで、ここまで足を運んだことが無かったので貴重な体験となった。その先の温泉が吹きあがる渓流では、女性群の朗らかな声がこだましていた。この後さらに温泉にまで入って、いいこと満載の一日だった。
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