烏帽子岳
(865.1m)・三国岳(890m)

                                     平成20年4月2日(水) 晴れ
  時山バンガロー村(9:55)→第1の鉄塔(10:20)→烏帽子岳
 (11:20〜40)→三国岳分岐(11:55)→三国岳(13:05〜15)
 →炭焼き跡(14:05)→火葬場(14:30)→時山バンガロー村(14:45)
 時山橋から烏帽子岳に登るコースは閉鎖されており、現在は時山バンガロー村から登るのが主流のようである。いくつものバンガローのなかを通り抜けるが、余り使われている気配はない。このコースの前半部は電線の巡視路になっていてとても整備されている。
 尾根に出ると結構広く、落ち葉が堆積しているので登山道がわかりにくい。谷底には時山の集落がへばりついている。いくつかのアップダウンを繰り返して何の変哲もない頂上にたどり着く。葉っぱがないので思ったより見晴はいい。雪をかぶって白く見えるのは御池岳の方面であろう。
 まだ時間が早かったので三国岳まで縦走することにした。最初の頃はよかったのだが、だんだん道があやしくなってきて不安がよぎる。ただ、赤いテープがたくさんぶら下がっていて、この季節見つけやすいのが救いであった。振り返れば烏帽子岳がだんだん遠ざかっていく。いくつもの山を越え、最後の急登を登っていくと時山からの道と合流して一安心だった。
 頂上はそこからひと登りだった。烏帽子岳よりは視界が開けていた。伊吹山が頂上に雪を乗せて、キリマンジャロのように見えた。最高地点はそこから少し先のようだったが、見晴も良くないらしいので引き返すことにした。
 かなりの急坂をどんどん下っていくと炭焼き跡に出る。釜の部分が石で上手に作られている。さらに山道を下りていくと前からとことこと小動物が歩いてくる。下ばかり見ていて僕には気がつかないみたいなので声を出して知らせてあげると、ちょっとにらみ合いになった。これはダメだと思ったのか、タヌキと思われる動物はまたとことこと引き返していった。
 しばらく行くと立派なわさび田がでてきた。谷筋に石で段々畑が作られている。現在鈴鹿の山でわさびが栽培されているのはここだけだそうだ。石で歩きにくい谷筋の道を慎重に下りていくと屋根だけがある建物がみえてきた。サンヤと呼ばれる火葬場で、民俗学的にも貴重なものらしい。そういえば昔は部落々に火葬場があったものである。
 竹林が出てくると時山の部落はすぐであった。桜が満開でのどかな春の風景である。車を置いてあるバンガロー村もすぐ近くで、結果的には気持ちのよう周遊コースであった。