百名山の記念すべき第1回目の登山は富士山から数える事にした。読売旅行のツアーを利用したので途中白糸の滝などを見学して4時頃5合目に着く。
早めの夕食を食べていよいよ出発。上り下りする人がひっきりなしであるのはさすが富士山だ。馬で登っている人もいる。
すぐ森林限界を越えるので見るべき景色はあまり無い。荒涼とした月の表面を思い出させる。
やがて日は暮れ、下の街の明かりがキラキラ輝きだした。「宝石をちりばめたような」というのはあまりにも陳腐な表現だが、まさにその通りであった。そしてその明かりはどこま行っても消えることはなかった。
灯行列のように、懐中電灯の明かりが続いていた。他の山と違って山小屋がひんぱんに現れる。そしてその山小屋にはいろんなものが売っている。そんな一軒で買ったアンパンが美味しく、どんなに元気がでたことか。
2時間ほどの仮眠で 頂上を目指すべく出発した。さすがに足が重い。下は砂地で歩きにくく、空気の薄さの関係もあるのか、9合目あたりからとたんに苦しくなってきた。
それでもだましだまし頂上に着き、ガタガタ震えながらご来光を待った。薄いヤッケでも結構暖をとることができることを実感した。
やがて雲海の彼方から燃えるように赤い太陽が姿を現し出した。「来てよかった」と感じさせるに十分な見事なご来光だ。
川口湖畔で風呂に入り家には9時ごろ到着する。
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