福井の山  銀杏峰1441m)

                      
令和2年6月21日(日) 晴れ

  小葉谷橋登山口(8:45)→1100m地点(9:40〜45)→極楽平(10:45)→
  銀杏峰(11:15〜12:10)→前山(12:55〜13:00)→
  上部登山口(14:10)→宝慶寺いこいの森(14:30)

三里山で知り合った二人組の女性と銀杏峰に登ることになった。Tさんに迎えに来てもらい、中部縦貫道を通って宝慶寺の憩いの森まで行く。家からちょうど1時間。早くなったものだ。
 宝慶寺いこいの森で落ち合い、Tさんの車でさらに上にある小葉谷橋登山口まで行く。人気のある山と見えて、駐車場はほぼ満杯。さっそく鳥居をくぐって歩き始める。いきなりの急登だが、このコースの急勾配は覚悟の上だ。
 女性たちは花に興味があるようで、いきなり現れたササユリに感激の様子だ。確かに沿道に咲き誇るササユリは今までに経験したことが無いほどたくさんの数で、薄いピンクがかわいい。次々と現れる花に感嘆の声が上がる。彼女たちは花の名前もよく知っていた。話をしていると、彼女たちは市内の私立高校の英語教師で、共通の知人も多い。全く不思議な縁だ。
 海抜1200mを過ぎるとニッコウキスゲが現れた。黄色い大きな花は女王様のようだ。極楽平に出るとようやく急登から解放される。そこはほぼ平坦な平原で、緑の絶景が広がっている。苦しみから解放されてこの景色、なるほど極楽の意味が分かる。咲きかけたアザミに、ピンクに黒い斑点のあるかわいいテントウムシがくっついている。ハクサンフウロに似たピンクの花が一輪咲いていたが、本物かどうかはわからない。そして、頂上手前に待ちに待ったオオヤマレンゲの白い花が一輪咲いていた。これが目当てのようだったので満足の様子だった。
 頂上にはかなりの人が休んでいた。風が少し強かったので、風の当たらない場所で昼食。下山は名松新道を通る。行きと違ってなだらかな道だが行程は長い。前山に立つと、山並みが屏風のように大野盆地を囲む雄大な景色が広がっていた。登る時より花は少なかったが、ギンリョウソウの可憐な姿をいくつも見ることができた。
 天候に恵まれ、様々な花に出会えたせいか、無事いこいの森に戻るととても気持ちの良い解放感につつまれた。小葉谷橋登山口に戻る時に車に乗せてあげた女性は、還暦を過ぎたというのに一人で車中泊をしながら遠くの山まで出かけているということだった。僕らも元気と勇気をもらった気がした。

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