福井の山  日野山7945m)

                      
令和2年8月9日(日) 晴れ

  萱谷登山口(8:00)→宮谷コース分岐(9:10)→荒谷コース分岐(10:10)→日野山
 (10:45〜11:25)→牧谷峠(12:10)→林道分岐(12:40)→牧谷コース登山口
 (13:20)→萱谷登山口(13:35)

35℃を越す暑さの中での低山歩きの過酷さは数年前の飯降山で経験しているのでかなり迷ったが、日差しが柔らかいのに誘われ、思い切って出かけた。萱谷からの登山は3回目だが、いずれも冬だったので、夏道を歩くのは初めてだ。
 いきなりの急登。V字に切れ込んだ登山道は赤土で滑りやすい。そして両側の赤土には緑の苔が生えている。頭上は木々でおおわれ、風もあるので思ったほど暑くない。地元の小学生が作った100mごとの標識がある。僕個人としては500mごとがいいのではないかと思う。あまりにも距離を気にし過ぎて精神的につらくなるからだ。途中に開けた所があり、右手に村岡山と武生の市街、左手に日野山の頂上部が顔を出している。
 尾根道を進んで行くと高低差の少ない快適な道に変わる。途中に現れる宮谷コースを覗いてみると、あまり踏み込まれていない。長い尾根道を進み、小さな丘を越えると荒谷コースの分岐に出る。ここからがこのコース一番の苦労を強いられるところだ。狭く急な岩場が目の前に現れる。この頂上直下の急登は福井方面から見ても左側に確認できる。無心に足を運び、気が付くと北の杜と言う緑の広場と古い社が現れる。苦労が報われる瞬間だ。
 日野神社奥ノ院が建つ広場の木陰で昼食。さすがに熱いラーメンにはあまり食欲はそそわれなかった。
 下山は初めての牧谷コースを取る。すぐ三角点と山頂を示す標柱が現れ、ここが本当の頂上かも知れないと思ったが本当の所はわからない。峠まではロープのかかった急坂が続き、足元の土が滑りやすく気をはっていないと転倒する。閉口するのは登山道を横切るように張られてある蜘蛛の巣だ。油断すると口や額に張り付いてくる。誰も歩いていない証拠でもある。下に行くほど足元が見えないくらい草が伸びている個所がある。牧谷峠には少し傾いた石の塚が建っていて、時代劇に出てくるような雰囲気がある。
 古い林道に出てさらに下って行くと谷川沿いの道になる。案内書に出ている丸木橋は見当たらす、きっと大雨で流されてしまったのだろう。道はとても不鮮明で、ここを登ってくるのはかなり苦労するだろう。舗装された広い林道に出るとやっと安心できた。
  獣除けのフェンスの所が牧谷コースの登山口だ。田んぼの中の道を萱谷に向かって歩いていると、かなり先に自分の車が見えた。あんなところまで歩くのかとがっかりしていたが、いざ歩いてみると15分で着いてしまった。人間の足も馬鹿に出来ない。

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