4連休 の最終日、白山が見たくて大長山に登ることにした。以前、小原集落から登山口までは大変な悪路だったが、今はほとんど舗装されている。しかしとても長く感じた。花を見るには遅すぎ、紅葉には早すぎるからか、思ったより車の数は少なかった。
駐車場で「登ってみねの福井の山」を書いた松田さんと一緒になった。79歳だが、雨の日も雪の日もほぼ毎日山に登っているそうだ。マイペースで登っているようなの、先に行かせてもらった。
杉林からブナの自然林に変わる。道もだんだん小さな岩がゴロゴロしていて歩きにくい。小さな渡渉も3回繰り返す。一部は川の中をさかのぼる所もある。小原峠が赤兎山と大長山の分岐点だ。ほとんどの人が右手の赤兎山を目指して行く。僕はもちろん左手の崖のような道を降りて行く。
苅安山までは思ったより早く着いた。ガイドブックには1時間と書いてあるのに30分ほどで着いてしまったのだ。いくらなんでもこれはおかしい。苅安山から大長山までの時間と入れ替えると納得でき、どうも時間を入れ違えたようだ。
苅安山からはアップダウンが続き、綱のかかった砂地の急登も何カ所かあった。大長山に登るのは今回で4回目だが、そこを通過するのは初めてのような気がした。ただ忘れていただけなのか、雨などで削れてしまったのはわからない。木々の間から頂上部の山塊がちらちら見えてくる。足元には紫のリンドウが現れ出し、台地のような尾根道を進んで行く とようやく標柱の立つ頂上に着く。
そこは見晴らしが無いので、少し先の小さな広場で休む。そこは白山の展望台だが、今日は頂上部が雲に隠れている。「白山を見たくて登ってきたのに」と若者がつぶやいたが、残念なのは僕も同じだ。ここで見た白山に感動して、本格的に山に登るようになったのだ。昼食を食べていると、松田さんが追い付いてきた。1人でネパールに20数回行った話や、冬山の素晴らしさなど語っていただき、楽しいひと時を過ごすことができた。
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