赤坂山に登った時、大谷山方面を眺めると緑の草原の中に登山道が延びている光景を見てぜひそこを歩い
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大谷山 |
てみたいと思った。大谷山と赤坂山の間は車が2台無いと縦走できないのでなかなか機会が訪れなかったが、今回ようやく実現することができた。
大谷山に登ったのは20数年前で、その時はまだ道がはっきりしていない個所があった。今回どうなっているか楽しみでもあった。林道の終点に車を止めたが大きな案内板の矢印は左の林道を指している。林道を少し歩き出したが、登山口を示す標識が100メートルほど戻った所にあったことを思い出し、引き返す。いきなりの急登が続き、道らしきものは枯れ葉でおおわれていて、ピンクのテープが無ければ迷いそうだ。前回はこんな所を通らなかったような気がするが、記憶はあいまいである。尾根まで約30分急登が続くが、青空に映える紅葉が目を楽しませてくれる。
尾根に出ると道もはっきりしてくる。上の方の木は葉っぱが落ちているので見通しがいい。反時計回りにいくつかの小高い山を越えて行くようだ。林を抜けると木の植生がすっかり変わり、地面に寝転がるように枝を伸ばしている。きっと雪に押し付けられたのだろう。
マキノ石庭分岐の所に出ると目の前に琵琶湖が飛び込んできた。逆光に湖面が輝いている。竹生島がクジラのように浮かんでおり、その左手に伊吹山が少しかすんで見える。そこからは強烈な風に悩まされることになる。楽しみにしていた大谷山の頂上はさらに強風で立っていられないほどであった。記念写真もままならず寒風山に向かう。振り返ればススキの穂が風になびいている。
寒風山の頂上はちょうど風が避けられる位置にあり、食事を楽しんでいる人が何人かいた。僕らもここで食べてもいいかなと思ったが、先 に進み風の当たらない所を探すことにしたが、適当な場所が無くそのうち赤坂山の頂上に着いてしまう。風は相変わらずだったが、東側斜面に風の当たらない絶好の場所を見つけてほっとする。今日は僕がキムチうどんを作ってふるまった。おいしいと喜んでくれたので作りがいがあった。
少し戻って粟柄越から下山する。V字に切れ落ちた登山道に落ち葉がたまり、歩きにくい所が続く。時々ちょうど雪の中に足を取られるように深みにはまり転びそうになる。しかし、周りの紅葉に感激しながら、いつの間に林道に車が見えてきた。
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