福井の山  取立山1307m)

                      
令和2年8月2日(日) 曇り時々晴れ

  登山口(9:15)→取立山(10:45〜50)→取立平避難小屋(11:10)→こつぶり山
 (11:30〜12:30)→取立大滝(13:25〜30)→登山口(13:55)

今年は例年になく梅雨明けが遅く、7月の初めに予定していた登山は何回かの延期を余儀なくされていた。今日ようやく梅雨明けが宣言され、太陽が戻ってきた。勇んで登山口を目指したが、林道の入り口を間違えて15分の遅刻となってしまった。同行は前回銀杏峰に登った時と同じメンバーだ。
 駐車場奥に、いきなり周遊の分岐がある。ガイドブックには取立大滝の方から周るように書いてあるが、僕は迷わず取立山を目指した。このコースの方が穏やかな登り℃あることや、昼食場所のことを考えたり、取立大滝を最後のご褒美として取っておくことなどを考えると、取立山を周る方が有利だと思う。
 ゆるやかなジグザグの道は幅も広く、頭上の木が日陰を作ってくれるのでとても歩きやすい。時々木々の切れ間から荒島岳方面の山々が望まれる。登山道わきには、結構いろいろな種類の花が咲いている。道幅が狭くなり、周りの木の背丈が低くなってくるとすぐに頂上に着く。頂上では石川県から来たという母親と娘が休んでいた。何ともほほえましい光景だ。残念ながら白山には雲がかかっていた。
 取立山から見る取立平やそれを囲む山々の景色は雄大だ。取立平に降りると、また違った花が現れる。清らかな音をたてて流れる小川のほとりに、紫色の山あじさいが咲いていた。すぐに避難小屋が現れる。豊富な水があるのでとても良い立地条件の所に建っていると感心する。中も思っていたよりも広く、かなりの人数の登山客が寝ることができるだろう。
 小屋から少し下ると水芭蕉の群生地に出る。もちろん葉が大きくなって花は見られないが、群生地を一周することにした。初めて見る群生地に同行のKさんやIさんはいたく感激していた。来年また水芭蕉の季節に登るようだが、よい下見になった事だろう。
 登山道に登り急登をひと登りで昼食予定のこつぶり山に着いた。駐車場にはかなりの車があったはずなのに、頂上には誰もいなかった。僕の今日の昼食は焼きそばだ。お湯を沸かしていると、さっそくいろんなお菓子がまわってくる。
 帰路すぐに傾斜のきつい木段が現れる。視界が開けて前方を見ると、馬の背のような尾根に白い登山道が続いている。何とも言えない雄大な眺めだ。振り返ればこつぶり山が迫っている。ハイライトは何といっても取立大滝だ。このところ続いていた雨のせいか水量が多く、滝壺近くまで降りると、ものすごい迫力で迫ってくる。細かいミストと冷風でクーラーに当たっているように涼しく離れがたい。
 大滝からはあっけなく駐車場に戻ってきた。取立山には水芭蕉の季節にしか登ったことが無かったが、他の季節に登る魅力も発見できた山行だった。

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