2台の車で浦底の登山口を目指したが、旧道を通った為かわかりにくかった。新道の入り口に1台を止めて常宮神社に戻る。内陸を通る新しい道はバイパスになっていて、少し時間を短縮することができた。
水仙の花が咲く田園を抜け、階段が続く山道に入る。奥の院展望所からは、標高の割には雄大な敦賀湾を一望することができた。やがて小さなスミレが顔を出し、タムシバ、ショウジョウバカマなども現れる。時々登山 道わきにとてつもなく大きな岩が現れる。サイコロのように立方体をした岩や、木にひっかかって止まって見えるような岩もある。山肌には白い岩が点々としており、この山の特徴だ。
かなり歩いてようやく到達した銀命水は、まだ行程の半分だった。ちょっとがっかりしたが、岩の間からサラサラ流れる澄み切った水と清流の音に心が癒された。
オウム岩を過ぎてからがこの行程でもっとも苦しい所だった。急登の先に頂上を期待しても、頂上はまだ先に移動している感じだった。どの山も頂上直下は急登で、だからこそ頂上に着いた時に達成感を味わえるのかもしれない。
途中イワウチワの群落を見ることができたのは幸運だった。
西方ヶ岳の東側の岩場から敦賀湾、奥越の山々、その奥に白山まで見えた。目の前を遮るものは何もないので、まるで空中に浮かんでいるような感じだ。さっそく頂上広場で昼食。風のない穏やかな天気なので気持ちがいい。
避難小屋裏から縦走開始。3等3各点のある分岐を右 に折れ、カモシカ台への分岐を下って行く。登り返しがかなりの急登で息が切れる。以前は省略していたので、今回が初めてのカモシカ台だ。Kさんはあっという間に岩に登ってしまった。僕も登りかけたが、年齢を考えてあきらめた。こんな所でけがをしたら笑いものになるだけだ。
この縦走路は想像以上にアップダウンが激しく体力を消耗した。しかし、時々眼下に見える水島が疲れを癒してくれた。長命水からの長い下山に閉口したが、車に戻った時は、一仕事終えた時のような達成感でいっぱいだった。
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