福井県の山 荒島岳(1524m) 2021年9月23日(木) 晴れ時々曇り |
中出駐車場(7:20)→林道から登山道への分岐(7:50)→おおこば展望台(9:00) |
福井県で唯一の100名山である荒島岳は福井の登山愛好家の憧れである。しかし、行程が長いのと「もちが壁」という難所があることで、登るのをためらう人が多いのも事実である。今回、体力に自信が無いので小荒島岳までにするという2人を含め、合計6名で比較的登りやすいとされている中出コースを出発。 最初は立派な舗装路、やがて砂利道に変わり登山道に入る。林道を4回横断すれば本格的な山道となる。一部急な所もあるが、総じて傾斜の緩い歩きやすい道だ。トリカブトやアキノキリンソウなどが現れ、杉林からブナ林に変わる。他の山よりブナの木の密度が濃い。1時間ほど歩くと「おおこば展望台」という不思議な場所を通過する。周りは木々におおわれ全く見通しが立たない所だけに謎であった。しばらく行くと眼下に大野平野が見渡せる所があった。黄色や緑の田んぼがパッチワークのようにきれいに区画されていて見事であった。 小荒島の分岐に着いた時、一瞬「先を急いだ方がいいかな」と思ったが、帰りには疲れて寄る気も起らないだろうと思い、登ってみることにした。思ったより時間もかからず、登って大正解であった。ピラミダルな荒島岳が太陽を背にしてどんとそびえていたのである。小荒島岳の笹原が荒島岳の裾を囲んでいる。この雄大さには圧倒されんばかりであった。標柱の上にコアラの絵と「コアラしまだけ」と書いてある石がのっているのは愛嬌だ。 しゃくなげ平までは起伏も少なくあっという間に着く。勝原コースから息も絶え絶えに階段を登ってきたことを考えると雲泥の差である。いったん下がって登り返すといよいよ「もちが壁」である。確かに急な斜面で崩れている個所もあるが、特に危険だとは感じない。もっと怖い所があったのだろうかと思っているうちに緩い尾根道に変わっていた。いちばん怖がっていたIさんも無事通過することができた。 緊張から解放されたからか、中荒島岳を過ぎた頃から息も荒くなり、どっと疲れが出る。重い足を引きずって、頂上の祠の屋根が見えてくると喜びに足も速くなる。感激の荒島岳登頂である。お腹がすいていたので、早速祠の奥の広場で昼食。 |