福井県の山 大日山(1368)越前甲(1320m)縦走 

            2021年10月3日(日) 晴れ

   大日山新俣(しんまた)登山口(7:40)→カタクリ小屋(9:15〜25)→大日山
  (10:20〜35)→越前甲(12:15〜13:05)→大日峠(14:00)
  →新俣峠登山口(14:20)

 大日山と越前甲には数回登っているが、その間を歩いてみたいと思っていたが、今回縦走がようやく実現することとなった。これも国道416号線が石川県側まで開通したおかげである。新俣登山口からは、直接大日山への縦走路に出るコースとカタクリ小屋を経由するコースがある。我々はカタクリ小屋を経由するコースを取ることにした。
 道は整備されており、ひんやりとした朝の空気の中を快適に歩く。何回かの渡渉を覚悟していたが、飛び石になっておりロープも張られているのでそれほど危険ではない。この季節にしては珍しく数種類の花も咲いているが、名前はわからない。渓流と別れ、立派なスギ林を超えると、いよいよカタクリ小屋への急登だ。これが思っていたよりも長い。
 ようやくたどり着いたカタクリ小屋は赤い屋根のかわいい丸太小屋だった。小屋裏から見る白山はまさに絶景であった。大日山までも急登を覚悟していたが、割と登りやすかったのでほっとする。背後には鈴ケ岳と兜山が眼下にそびえ、左に目を転じれば柴山潟に接する片山津温泉や日本海まで見渡せた。
 大日山頂上はさえぎるものはなく好天に輝いていた。すぐ先の展望台からは荒島岳や経ヶ岳などの福井県の山や雄大な白山などを眺めることができた。昼食には早いので次の目標である越前甲を目指すことにした。すぐ左手に登山道が現れたが、標識の文字は判別できなかった。しかしKさんの山アプリで越前甲に行く道であることが分かり、どんどん下って行くと前方の山上に山小屋が見えてきた。越前甲には山小屋等無いので調べてみると分岐を左折しなければならないことが分かった。分岐に戻って確認したが、越前甲への道は足元が草で隠れており、これではみな間違えるのではないかと思った。よく見ると「越前甲まで80分」という標識がかかっていたが、大日山側からは見つけにくいものであった。
 ここからは全員初めての道である。両側から笹が迫っており足元が良く見えない。アップダウンが何回もあり、少し危険な岩場もあった。これが最後の登りだと思ってもまだ先があり、何回も騙されながらようやく越前甲にたどり着く。これほど距離があると思っていなかった。日陰でようやく昼食。食後のコーヒーもいつになく美味しい。
 越前甲からは急坂を降りることは覚悟していたが、大日峠まで息つく間もないほど厳しい坂の連続であった。駐車場にもどるには、大日峠からまだひと山登らなければならず、これは想定外だった。鉄塔に着いても降りる道が分からず、鉄塔の下で食事をしていた若者に教えてもらう。送電線巡視路の急な階段を下りて行くとようやく国道416号線が見えてきて、苦しかった縦走を終えることができた。

    福井の山