石川県の山   白山(2702m)

                    
2021年7月19日(月) 晴れ時々曇り後雨

  別当出合(6:35)→中飯場(7:15〜20)→甚之助小屋(8:50〜9:00)→
 南竜分岐(9:25〜30)→エコーラインから砂防新道への合流地点(11:00〜10)
 →室堂(11:30〜12:05)→御前峰(12:55〜13:10)→室堂
 (12:40〜45)→黒ボコ岩(14:10)→甚之助小屋(15:00〜15)→
 中飯場(16:15〜25)→別当出合(16:55)

 三方岩岳に登って3日後の白山登山。体力的に一抹の不安があったが、白山の高山植物に惹かれて参加することにした。4時20分に待ち合わせ、その後2人を乗せて一路別当出合の駐車場へ。この季節の平日は別当出合まで車が入れるのがうれしい。
 長い吊り橋を渡って歩き始める。見上げれば雲一つない青空だ。快調に登って行き、中飯場までは標準時間より10分早く着いてしまった。甚之助小屋までの道は苦い思い出がある。暑さと疲れで完全にバテてしまい、倒れ込むように小屋に着くと、1時間ほど横にならなければならなかった。
 南竜の分岐から右に折れて、エコーラインから室堂に登ることにした。黒ボコ岩手前の12曲がりの急登を避けたいのとエコーラインの花を期待したのだ。とっつきは少しガレていてヒヤリとする所があるが、あとはなだらかに下って行く。右手に堂々とそびえている別山が常に見えている。早くも、タカネナデシコ、キヌガサソウ、ミヤマキンポウゲ、ヨツバシオガマなどが現れる。エコーラインへの登り口に差しかかると、誰かが線香花火のようだと言ったミヤマカラマツ、ハクサンフウロ、カライトソウ、イワカガミなどが現れるが、圧巻はコバイケイソウの群落だ。今年は当たり年らしく、その後何回となく群落を目にすることができた。
 登山道には石が敷き詰めてあり歩きやすい。右下には南竜山荘の赤い屋根が見えている。左手に迂回していくと、目の前に御前(ごぜんが)(みね)の雄姿が目に飛び込んでくる。手前の斜面には残雪が張り付いている。腰を下ろして、しばし雄大な眺めに見入っていた。その辺りからハクサンコザクラやミヤマリンドウが顔を出すが、何と言っても主役はチングルマだ。すぐ羽毛状になって花にはなかなかお目にかかれないのだが、斜面を覆い尽くす大群落には大感激であった。
 広い弥陀ヶ原につけられた木道は気持ちがいい。所々に高山植物が現れるが、ハクサンコザクラの群落には大感激。砂防新道に合流するとすぐ五葉坂と言われる大きな石がゴロゴロする急登が始まる。喘ぎながら登って行くが、ハイマツの下にこっそりと咲くゴゼンタチバナに慰められる。
 室堂のベンチで昼食。エネルギーをチャージすると元気も復活、頂上の御前峰を目指して歩き始めると、すぐにクロユリが現れる。クロユリは白山を象徴する花だが、最近はなかなかお目にかかれなかった。それが、至る所に群落を作っているのだ。鮮やかな橙色をしたクルマユリ、ミヤマタンポポやイワギキョウなども現れ、ガレ場に差しかかるまでは花の道である。頂上の
御前峰からは南に室堂センター、北に大汝峰やコバルトブルーの小さな池などがガスの切れ間から顔を覗かせていた。
 帰路、12曲がりが終わったあたりからポツポツ雨が降り出した。駆けるようにして甚之助小屋に逃げ込んだが、雨は止まず途中でレインウェアを来て下山する。雷鳴がとどろき、あたりが暗くなる中、何とか別当出合にたどり着いた。最後にハプニングはあったが、今を盛りと咲き誇る多くの花に巡り会え、思い出多い登山となった。
     
     
     
     
     
     

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