福井県の山 岩籠山(765m) |
|
20年ぶりの岩籠山だ。駐車場は広くなり、トイレも設置してあった。気持ちの良い林道を抜けると山道に変わり、すぐに渡渉しなければならない所に出る。清流に突き出た石の上を慎重に歩く。さわやかな水の流れが大きくなると小さな滝が現れる。広い岩の上を流れる滑滝や、滑り台のように岩の通路を滑り降りる滝など、バラエティーに富んでいる。沢の上部ではコケイランやヒメシャガなどが見られる。ここまでの道には案内板が一切なく迷いやすい所もあるので気を付けなければならない。 沢から離れるとジグザグの急登が待っている。ここが一番苦しい所だった。息も絶え絶えに稜線に出ると、鳥取からやってきたというグループが昼食を食べていた。若狭の山が終わったので今は敦賀3山を目指していると言う。僕らは休まずに歩き続けたが、疲れていて早く頂上に着きたい思いが強かったからか、何度もニセピークに騙された。 最後の赤土の急登を登ればようやく頂上に着く。今日は雲一つない快晴。360度の大パノラマだ。野坂岳や西方ヶ岳 ![]() お腹も膨れて元気が出たのでインディアン平原に行ってみることにした。途中にイルカ岩やクジラ岩があるが、この名前は誰かが名付けた通称なので、ぜひ正式名にしてほしいものだ。平坦地の奥に大きな露岩がある。それに登ってみると真下に敦賀湾の雄大な景色が広がっていた。 帰りは岩籠山のピークを通らない巻道を行く。夕暮山との分岐に出た時少し迷ったが、せっかくなので夕暮山に寄ることにした。すぐに着いたが、頂上には大きな電波塔があるのみで頂上を示すものは何も無く少しがっかりした。対岸には今登ってきたばかりの岩籠山が堂々とした姿を見せていた。 下山にも同じだけの渡渉をしなければならないので緊張する。最後の沢を渡りきるとようやく安心する。巷では5月の最高気温を更新する所が多かったようだが、新緑の日陰と清流の冷たい風のおかげで割と涼しく、楽しい登山をすることができた。 |