福井の山   三十三間山(842m)

                    2021年11月13日(土) 晴れ

  倉見登山口(8:50)→風神の滝(9:25)→夫婦松(10:05)→風神(10:40)
 →三十三間山・芝生の昼食(11:20〜12:15)→ろくろ山への分岐(12:20)
 →ろくろ山(12:35〜45)→林道(13:35)→倉見登山口(14:50)

 福井は雨だったが嶺南地方は晴れの予報だったので、迷わず登山を決行する。今まで雨の中を出発することは無かったが、これも南北に細長い福井県の地形のおかげである。南条を越すといよいよ空が明るくなり、敦賀では雲一つない快晴である。
 名残のコスモスが咲く倉見コースの登山口から歩き始める。手入れされた杉がまっすぐに伸びており美しい。やがて風神の滝が現れる。滝と言えるほどの高度差が無く、少しがっかりしていたが、一番上部の滝を正面から見れば印象も変わっていたのかもしれない。
 夫婦松まではほぼ登り一辺倒で苦しいが、勾配のきつい所では道がジグザグにつけられているので助かる。時々太陽にきらめく紅葉が現れ元気づけられる。急登の先に一本は枯れ、もう一本は切断された夫婦松が現れる。そこから勾配が緩やかになり「風神 頂上まで700m」と言う標識があらわれホッとする。
 尾根に出ると頭上を遮るものは無く、開放感に包まれる。ススキに囲まれた尾根道を行けば、眼下に三方五湖が見えてくる。左奥にはきれいな三角錐をした青葉山も小浜湾越しに見えている。すぐこの山のハイライトである芝生広場に出る。誰かが手入れしているのかと思えるほどきれいな芝生だ。
 頂上はまだ少し登らなければならない。葉っぱの落ちた樹木の中を登って行くと新しい標柱が立つ三十三間山の頂上だ。しかし見晴しは無いので、記念写真だけ撮ってすぐ下山。芝生広場で昼食にした。風も無くなりぽかぽか陽気の中、若狭湾を見下ろす大パノラマを眺めながらの贅沢な昼食だ。
 帰路、僕も初めて訪れるろくろ山に行くことにした。まだしっかり踏み込まれていない登山道を慎重に歩いて行く。樹林帯を抜けると全く草の生えていない奇妙な風景に出合う。いくつかのアップダウンを越えて、丸みを帯びた山頂を持つろくろ山に着く。山頂からは青葉山が正面に一段と大きく見える。すぐ下には人が植えた緑の芝生のようなものが見え、植生を復活させようと努力しているようだ。
 元来た道に戻らず倉見への周遊コースを歩くことにした。この道は人が通るのが少ないらしく、時々ルートハンティングをしなければならなかった。ピンクの目印が頼りである。それでも森に入れば踏み跡も明確になり、安心して歩けるようになった。最後は長い林道歩きを強いられることとなったが、好天と素晴らしい景色に恵まれ、大満足な登山となった。
   
    福井の山