福井の山   蠑螺(さざえ)ヶ岳(685m)

                    2023年5月21日 晴れ

   登山口(9:55)→長命水(11:20)→蠑螺ヶ岳(12:20〜13:15)→
  命水(14:00)→登山口(15:00)

 数年前に西方ヶ岳から縦走したが、今度は蠑螺ヶ岳だけのピストンをすることにした。登山口の入り口が分からず、気が付いたら原電が見えてきて行き過ぎたことに気が付く。ナビで調べるとぐるっと一周するように案内している。戻った方が近いと思いながらもナビ通りに行くと、とんでもない道に案内されて、さすがに引き返す。
 農作業しているおばさんに尋ねると入り口を教えてくれた。昔は案内板があったような気がするが、そういった物は全くないので初めての人はわからないだろう。昔の記憶をたどって林道に入ると、これが道幅の狭いでこぼこ道だったので一気に不安になる。登山口近くの広場に一台の車が止まっていたので少し安心する。
 右手からいきなりの急登を登り始める。樹木の下にシダが生い茂っており、背が高かったらジュラシックパークの世界だ。杉の林を過ぎればあとは雑木林が山を覆っている。林の切れ目から敦賀湾と月の形に浮かんでいる水島が見えている。以前登った時は季節が違っていたので気が付かなかったが、いまはベニドウダンが美しい。
 登り一辺倒の急登なのでさすがに疲れ、「今日は元気がない」と同行のIさんに言われてしまった。きっと自分では気づかないが、やつれた顔をしていたのだろう。ゆっくり登ったつもりだが、長命水までの時間は標準時間だった。
 長命水には元気だったら帰りに寄ることにして、ブナの大木に囲まれた尾根道を歩き始める。吹き渡る風がさわやかで、それほど暑さを感じなかった。数回のアップダウンを繰り返し、人の話し声が聞こえ出したら頂上だ。頂上から枝につかまりながら滑り降りると展望所がある。敦賀市街から敦賀湾全体を俯瞰することができ、ここから見下ろすパノラマは圧巻だ。蠑螺ヶ岳に登ってこの景色を見なければもったいないが、残念ながらこの場所はわかりにくい。
 ドウダンツツジに囲まれ、今回もご褒美の韓国ラーメンを食べる。この時間は縦走する登山者もいず、静かな頂上だった。
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