平成26年 第3回  グリュッククラブ   白山2702m) 

              平成26年7月20日(日)〜21日(月) 晴れ

   1日目】別当出合(9:10)→中飯場(10:05〜15)→甚之助小屋
   (12:05〜50)→南竜分岐(13:20〜25)→黒ボコ岩(14:40〜45)
   →室堂(15:20)

   日目】室堂(3:30)→御前峰(4:35〜5:00)→室堂(5:30〜6:50)
   →黒ボコ岩(7:20)→別当出合(14:00)

 【1日目】夜明け前、すさまじい雷鳴と大雨に、メンバーからメールや電話が入る。天気予報ではだんだん良くなってくるとのことだったので、出発を1時間遅らせて決行することにした。出発するころには雨は小雨になっていた。
 
連休とあって、別当出合の駐車場はほぼ満杯。誘導に従って芝生の広場の端に止めることができたが、これが帰り苦労することになる。出発間際のバスに飛び乗ったが、これも満員で体を自由に動かすこともできず、急カーブで右や左によろけるばかり。
 
雨は完全に上がり青空がのぞいているが、足元はぬかるんでいる。中飯場で休憩。一昨年もここで休んだことが思い出される。中飯場から甚之助小屋までがとても長く感じた。見通しの悪い灌木の中をただひたすら歩くだけなので、余計に遠く感じる。しかし小屋は思っていたよりすいていて、靴を脱いでゆっくり昼食を食べることができた。
 
一昨年は勾配のゆるいエコーラインを通ったが、今回は左に折れて黒ボコ岩を目指す。以前この急坂でばててしまった苦い思い出があるので、避けたい気持ちもあったが、お花畑に誘われて黒ボコ岩を目指すことにしたのだ。期待にたがわず、ハクサンフウロ、ミヤマダイコンソウ、コイワカガミ、イブキトラノオなど様々な高山植物が咲き誇っていた。石の階段も整備されたこともあり、意外に早く黒ボコ岩についてしまった。
 
黒ボコ岩から木道が続き、頂上まで見える御前峰を眺めながらルンルン気分で歩ける。大きな石がごろごろしている五葉坂が最後の難関。手続きを先に済ますため、先に行かせてもらう。この時期に一人一枚の布団で眠れるのは非常にありがたい。これも予約制を実施して、定員以上の客を入れないためだ。
 
室道センターでコーヒーを飲み、別山方面の雄大な眺めを満喫し、刻々染まる夕焼けに感動した。8時半消灯であったが、同室の人のいびきと歯ぎしりになかなか寝付かれない夜を過ごすことになるのであった。
 
 
【2日目】3時ごろから廊下が騒がしくなってきたので、われわれも起床することにした。真っ暗な中、ヘッドランプをつけて出発する。起床の太鼓は登山中に聞くこととなった。体が完全に目覚めていないためか高度のためか呼吸がつらい。それでもご来光の15分前には頂上にたどり着くことができた。
 
白山神社の宮司が白山の歴史や周りに見える山の説明をしてくれる。立山や北アルプスなど、名だたる山が橙色に輝きだした。453分、太陽はあっという間に出た。悪天候が続き、御来光を見ることができたのは6日ぶりというから、われわれはなんとラッキーなことか。朝日に向かって宮司の音頭で万歳三唱をする。
 
混むことが分かっていたので、いち早く頂上を示す標柱と一緒に記念撮影をして下山する。室堂の白山奥宮近くにはクロユリがたくさん咲いていた。なぜか僕の中では白山の花と言えばクロユリである。
 
室堂に着くと、ちょうど5時半からの朝食開始時間だった。ゆっくり朝食を食べて下山にかかる。帰りは「観光新道」を通ることにしていた。お花畑の美しさは覚えていたが道の険しさは忘れていたので後で後悔することになる。どんなに苦しくとも自分の足で降りるしかないので、申し訳ないがここはあまり甘い顔は見せられない。通常の倍の時間をかけて何とか全員無事下山することができた。
 
「御前荘」の温泉で疲れを癒し、白峰でかた豆腐やそばを食べれば何とか気力を取り戻すことができた。