平成15年 グリュッククラブ 第3回 赤兎山(1628.7m)

                  7月13日(日) 曇りのち雨

  登山口(10:05)→小原峠(11:00〜05)→頂上(11:50〜55)→避難小屋(12:15
       〜13:35)→頂上(13:55)→小原峠(14:30〜35)→登山口(15:15)

 今回は、ニッコウキスゲの群落を期待して赤兎山に登ることにしていた。少し気懸かりだったのは、数日前の福井新聞に赤兎山のニッコウキスゲの写真と記事が載っていたことだ。これを読んで大勢の人が押し寄せ、駐車スペースが無くなるのではないかと思ったのだ。雨の予報のせいか、心配したほどのことはなかったが、広い駐車場の奥は空いているのに、入口がふさがれているので入れない。マイクロバスに移動してもらって何とか止めることができた。
 走っている時すでにぽつぽつ降り始めていた雨は、登り始める頃にはすっかり止んでいた。小原峠まではそんなにきつい登りではなかったのに、思いのほか時間がかかってしまう。女性陣は全員無口。
そこから、道は一段と急になり、前日までの雨で田圃のようにぬかるんでいる箇所がある。立派なブナの大木が続いているが、もちろん鑑賞している余裕はない。
 ようやく赤兎山の頂上部が見えてきた。「ほら、もうすぐですよ。」と言っても、「ええっ、まだあんなにあるの〜。」と波長が合わない。頂上手前の広場にはササユリやニッコウキスゲがちらほら咲いている。頂上に着くと、団体さんでごった返していた。きっとマイクロバスの人たちだろう。みるみる雲が晴れ、白山や別山の頂上部が姿を現してきた。ラッキーだ。
 赤兎山から階段で赤兎平に下る。これだけの青い広々とした平原は珍しい。「スイスにいるみたいでしょ。」と言っても他の人はあまり感激した様子もない。ニッコウキスゲもだんだん多くなってきた。花をバックにとりあえず一枚写真を撮る。赤池の周囲にも咲いていたが、正直言って7年前に見た「一面の黄色い絨毯」には遠く及ばなかった。あれは確かにこの世のものとは思えなかった。しかし、みんなにはそんなことは言えない。
 少し遅く登り始めたことが幸いして、下山者が多く、小屋には充分なスペースがあった。今日はお弁当屋で買った昼食。肌寒かったので、隣で料理している温かい食べ物が少しうらやましかった。雨が激しくなってきたと見えて、外で食べていた人も駆け込んできた。
 ゆっくりくつろいだ後、今日初めて着るレインウェアの上下とスパッツに身を固めて下山を開始する。雨は大粒になっていたが、視界は良くなってきており、大長山や白山、別山、三ノ峰の連なりがよく見え、僕としてはかなり満足できた。
 結局雨は最後まで止まず、靴や足下を泥んこにして林道に戻ってきた。水飲み場で洗ったが、水が冷たく手が痛かった。駐車場に戻って、さて車を出そうとするとウサギが飛び出してきた。しばらく、われわれの目を楽しませてくれて、草むらの中に消えて行った。赤兎山でウサギとは運がいい。
 帰り「水芭蕉」でお風呂に入り、またまたカツの夕食だった。