平成28年 第6回  グリュッククラブ   中山(1255m) 

              平成28年10月23日(日)晴れ

   馬場島荘駐車場(10:25)→五本杉の平(12:25)→中山(12:55〜13:45)
   →林道(15:00)→馬場島荘駐車場(15:25)

 数年前に訪れた時に、中山の頂上から見た剱岳の雄姿を忘れられず、是非グリュッククラブの仲間に見てもらいたかった。問題は天気で、予報では曇りだった。こればっかりは人力ではどうすることもできない。中山登山口の駐車場はすでに満杯。一周するのならどこに車を止めても同じなので、馬場島荘の前の駐車場に車を入れる。
 登山口からいきなり急な階段が始まる。以前登った時のことはすっかり忘れていたが、急登の連続だ。すぐに立山杉の巨木が現れる。大きなものは幹回りが10メートル以上あり、樹齢千年とも言われている。登山道に沿って何本か現れるが、幹には動物の巣になっているようなホコラが見られる。大きな幹から何本かの杉が生えている。この辺は豪雪地帯なので、雪で折れた幹から新しい杉が芽吹いたのだろう。
 稜線に出るとやっと勾配がゆるくなり、立山杉の巨木が並んでいる。ここは五本杉の平と呼ばれている所だ。小さなアップダウンを繰り返してようやく頂上に着く。少しゆっくり歩きすぎたのか、皆の体力が落ちたのか、標準時間より1時間も余計にかかってしまった。頂上では10人ぐらいのグループがツェルトを屋根にして、にぎやかに談笑していた。予想はしていたが、肝心な剱岳は全く見えなかった。登り始めでは近くの山は見えていたが、頂上ではガスが目の前に迫っていた。霧雨が降ってきたので雨具をつける。昼食の時調理済みのおでんをあっためたが、寒かったのでこれが大好評だった。あまり時間が取れないので、最後にコーヒーを立ち飲みして下山にかかる。
 下山は来た道と反対のコースを取る。登る時は足元ばかりを見てあまり周りに目をやる余裕がなかったが、紅葉がきれいだ。この山は黄色が山を染めている。突然ガスが切れて、目の前に剱岳に続く山並みの一部が見えてきた。正面に見えるのが赤谷山で、左の頂上部の丸い山が大猫山であろう。いずれも数年前に苦労して登った山だ。予想もしていなかっただけに感激もひとしおであった。
 沢を丸木橋で3回渡ると広い川原に出、舗装された林道を歩けば馬場島荘に戻ってきた。剱岳は見えなかったが、上市町の「アルプスの湯」であったまり、福井に戻ってそばやカツ丼を食べればそれなりに充実した一日となった。