日本300名山 NO.12      護摩壇山(1382m)

                    平成16年4月2日(金) 晴れ

    片道20分

 名神の八日町ICで降りて、滋賀県の水口町を経由して上野から25号線に乗る。ここは自動車道なのに料金を取らない一般国道なので、何だか得をした気になる。渋滞の天理市を抜けると右手に金剛山の山並みが見えてくる。登ろうかと少し思案したが時間的に遅いので、通過する。橋本市を経て高野山を目指す。初めての子を亡くし、ここに遺骨を納めに来たのを思い出す。あれから30年近く経ってしまったのだ。
 「高野龍神スカイライン」も料金所はなく、有料道路では無くなっていた。護摩壇山のバス停に着いたときは3時をまわっていた。およそ山には似合わないタワーが何となく興ざめだ。高野山からの観光コースになっているのだろう。スカイラインができるまでは深山幽谷の土地で、なかなか近づけなかったらしい。今日は快晴、駐車場からはかなり遠くの山々まで見渡せた。
 大げさな登山靴は何となく場違いな感じもしたが、意を決して歩き出す。幅の広いよく整備された遊歩道だ。両側にブナ、ミスナラなどの樹木が生えているが、新緑にはまだ早い。今年初めての登山だからか、呼吸が苦しい。心臓にいささか違和感が感じるのは気のせいに違いない。
 登ったと言うほど登りもしないのに、あっという間に頂上に着いてしまった。山頂には方位盤もあるが、周りの木にじゃまされて上手く特定できない。高いところに立って周りを見てみたが、奥深さだけは実感できた。
 帰りに、伯母子岳に続く林道から護摩壇山を眺めると、堂々とした山容だった。翌日、伯母子岳の頂上からも眺めることができた が、タワーが目印となって容易に特定することができた。そういう意味ではタワーもまんざら悪くも無いのかもしれない。