No.84   飯豊山(飯豊本山2105m 大日岳2128m)

                平成13年9月22(土)〜23日(日) 晴れ
 
   @御沢キャンプ場(9:45)→御沢小屋跡(9:55)→下十五里(10:25〜30) 
   →上十五里(11:10)→笹平(11:40)→峰秀水(12:15〜25)→剣ヶ峰
   (13:15)→三国小屋(13:35〜45)→七森(14:20)→種蒔(14:50)→ 
   切合小屋(15:00)
   A切合小屋(5:00)→草履塚(5:25)→本山小屋(6:25)→飯豊本山
   (6:40〜50)御西小屋(7:50)→大日岳(9:00〜20)→御西小屋
   (10:20〜25)→飯豊本山(11:30〜35)→本山小屋(11:50)→草履塚
   (12:50)→切合小屋(13:15〜45)→種蒔(14:00)→七森(14:20)→ 
   三国小屋(14:50〜55)→剣ヶ峰(15:10)→峰秀水(15:45)→笹平
   (16:10〜15)→上十五里(16:35)→下十五里(17:00)→御沢小屋跡
   (17:30)→御沢キャンプ場(17:40)

 @川入から舗装されていない細い道をしばらく走ると、御沢キャンプ場に着く。そこに車を置いて歩き始める。10分ほど林道を歩くと御沢小屋跡に着き、いよいよそこから登山道が始まる。赤土はもろくなっていて滑りやすい。雨でけずられて深く切れ込んでいる所もある。ブナ林の急登が続き、展望はほとんど無い。歩いても歩いても変化のない単調な道だ。
 横峰小屋跡からは左に道を巻き、峰秀水といわれる水場で昼食とする。腹わたにしみ込むほど冷たくておいしい水だった。
やがて、結構な岩場が延々と続く所に出る。剣ヶ峰だ。前方の尾根には三国小屋が見え隠れしている。かなり急な坂をあえぎながら登ると狭い尾根の上に飛び出し、小屋がはりついている。そこから、今まで登って来たうっそうとした森、これから登る飯豊の山々を望むことができた。
三国山から種蒔山までは眺望のよいゆるやかなアップダウンが続き、そのあたりから目の前に今日泊まる「切合小屋」と飯豊山が目に飛び込んでくる。
 「切合小屋」からは東に猪苗代湖、磐梯山、安達太良山、吾妻連峰を望み、北に朝日連峰、蔵王連峰、西に飯豊の山々、ひときわ立派な山容の大日岳を望むことができた。展望台としても絶好のロケーションにある。
 夜、外に出てみると満天の星。たくさんの星を見たのは久し振りだ。下を見ると喜多方の街の灯りがビーズの玉のようにキラキラ輝いていた。

 A翌朝は夜が白み始めるのと同時に歩き始めた。霜柱ができるほどの寒い朝だった。やがて右手から太陽が姿を現し始めた。神々しいほど厳粛な御来光である。反対側の大日岳は朝日に赤く燃えている。
石の塚に草履がかけてある草履塚を登り返し、御秘所と呼ばれる岩稜地帯を通り、急坂を登っていくと飯豊山神社に出るが、飯豊本山はもう少し先である。
飯豊本山から大日岳を望むと、いくつもの山が重なり、まだかなりの距離を残している。御西小屋までは緩やかな広い道が続き、スイスのバルフアッファ湖に行く道を思い出していた。
頂上直下の最後の急登を終えると、待望の飯豊連峰の最高峰である大日岳に着く。西側には日本海、朝日連峰の後ろには鳥海山と月山、南には至仏山や燧岳の尾瀬の山々、奥白根山をはじめとする日光連山とまさに360度の大パノラマである。
 帰路は同じ道をたどったが、あまりの長さに「切合小屋」に戻るとグロッキー気味。本当はこの小屋でもう一泊するつもりであったが、昨晩のあまりの寒さといびきの合唱に嫌気がさし、下まで降りてしまうことにした。幸い30分ほど休んだら元気も回復してきた。
 素晴らしかった景色を反芻しながら、時々奇声を上げて自分を励ましながら降りる。幸い暗くなる寸前に車のところに着くことができたが、今日の12時間のアルバイトはかなりハードなものであった。もちろん、家に着くと翌日になっていた。