伊掛山252.3m)    

                           平成18年3月25日(火)   晴れ

(とう)()(10:05)→伊影山神社(10:30〜35)→
伊掛山(10:50〜11:00)→伊影山神社(11:15)→
(とう)()(11:30)

 いよいよ登山シーズンが始まる。今まで足慣らしなどとは考えていなかったが、還暦を目の前にしている身となればいきなり無理をするのもよくないと思い、能登の山に出かけることにした。折しも1年前の「能登半島地震」の記念日であった。

 ぽかぽか陽気の春爛漫といった感じだ。登山口の(とう)()という集落を抜けるとのどかな段々畑が広がっている。赤と白の梅の花が今は盛りと咲いている。椿の赤もいいアクセントになっている。畑ではおばあちゃんが草むしりをしている。なんと寝転がってひざをつきながらむしっている。きっとその姿勢の方が楽なのだろう。コンクリートの農道を登っていくと水の張った田圃からカエルのコーラスが聞こえてくる。右手には富山湾が見え隠れしており、日本の農村の原風景のような気がする。

舗装がとぎれると柔らかい土の道になり、ツクシやふきのとうが現れた。擬木の階段を登れば立派な鳥居を持つ伊影山神社だ。左手にある大イチョウは幹周り10メートル以上もある石川県一の古木だ。下には銀杏が一杯落ちている。

神社からの道がわからなかったが一周したら鳥居のすぐ右手にあった。大イチョウに気を取られて右手は注意していなかったのだ。いきなりの急登。階段はつけられているが、あまり歩く人がいないらしく、途中で消えかかっている所もあった。尾根に出ると高低差はそれほどないが、意外と距離があった。沢野方面からの道を合わせれば、左手は崖になっておりヤブツバキが密集している。いったん下って登り返すとあずまやがあり、その左手が頂上である。

頂上からは右手に富山湾、左手に七尾南湾越しに和倉温泉が見える。のどかだ。
 高爪山341m)    

                           平成18年3月25日(火)   晴れ

登山口(13:20)→高爪山(13:40〜45)→登山口(14:00)

「世界一長いベンチ」の案内板に興味をそそられたが、一路大福寺の集落を目指す。右手に富士山の形をしたきれいな山容が現れる。この山だったらどこにいても認識できるだろう。案内板にしたがってどんどん舗装路を登っていく。高爪山への道は左手に続いていたが、かなりの悪路だ。車で進むのにはちょっと躊躇したが、ゆっくり行くと「高爪山登山口」と木に彫られた立派な案内板が現れた。

登山道の左手はうっそうとした竹林。それがとぎれると道は一直線に頂上まで続いている。所々ロープは張られているが、足下が柔らかいのでずるずると滑ってしまう。この時期葉っぱがないので明るいが、もう少しで緑のトンネルができるだろう。

 頂上には高爪神社の本殿がある。ここは歴史的人物も関わる由緒正しい神社らしい。今は瓦が足下に散らばり、屋根にはブルーシートがかけてある。「能登半島地震」の影響に違いない。この本殿は落書きでも有名である。残念ながらシートに隠れて余り見えない。本殿の中にもたくさんの落書きがあるそうだが、入ることはできない。

 帰り林道をそのまま引き返そうか(それが一番安全である)先を進もうか少し迷ったが、そのまま進むことにした。すると竹が道をさえぎるように倒れており「しまったと」思ったが後の祭り。ゆっくり車で押しのけてさらに2本の竹を払いながら進んでいった。道は国道に出たので結果的にはよかったのだが、あまり無理はよそうと反省させられた。