大日山 1368m)

                                   
平成22年5月4日(火)晴れ

 駐車場(8:50)→登山口(9:20〜25)→熊の平(10:10〜15)→
 カタクリ小屋(11:10〜20)→大日山(12:25〜13:00)→カタクリ小屋
 (13:30〜35)→熊の平(14:10)→登山口(14:45)→駐車場(15:15)

  数年前鈴ヶ岳に行った時、カタクリ小屋の裏側で、雄大な白山を眺めながら昼食を食べた。その時、小屋横に立派な登山道が付いていることを発見し、いつかはここから大日山に登ろうと決心していた。ゴールデン・ウィークの一日その思いを実現すべきひとりで訪れることにした。
 行きは国道416号線を尾小屋経由で走ったが、鳥越に至る県道を左に分けると急に道は狭くなる。国道というよりも林道といった方がよい一車線の曲がりくねった道だ。最後の部落である新保を過ぎるとすぐ行き止まりとなってしまった。雪のため進めないのだ。そこの広場に車を止めて歩くしかない。釣りに来た人の話では「1時間ほどかかるよ」ということだった。
 登山口には30分で着いてほっとした。しかし、登山道が雪で覆われ不安な出発となった。とにかく進んでいくと雪が解けた登山道が現れて一安心。しかし3回渡渉しなければならなかったのは想定外。雪解けの水で水かさが増え足を置くべき石は水面下だ。3つ目は特に悲惨で、倒木の上をひやひやしながら歩いて行った。
 雪原で何回か進むべき方向に迷った。あっちへ行ったりこっちへ行ったりして道を探す。大抵は川沿いについていた。杉林の中に「熊の平」の標識を見つけその先にロープを見つけた時は「これで不安は解消される」と一息ついた。道は急登だが雪がないので気にならない。
 途中にイワウチワの群落があった。これほどの群落は今まで見たことがない。細いやせ尾根に出ると、左手に大日山のどっしりした姿が見えてきた。右手は鈴ヶ岳とそれに続く山並みが伸びている。
 急登の連続でさすがに息が上がる。カタクリ小屋に着いた時は久しぶりに心臓が苦しくなり、座り込んでしまった。小屋裏からの白山の眺めは春霞で以前ほど感動的なものではなかった。
 頂上の全貌を目の前にしながら登るのは好きではあるが、雪には泣かされた。温度が上がって雪が緩み歩きにくいし登山道が分からない分不安もある。雪に埋もれていた枝が、僕が踏みつけたことがきっかけになってか、突然跳ね上がって体を打つことがある。
 予定を隋分オーバーして頂上に着く。5人が昼食を食べていた。目の前に越前甲、その左に荒島岳、赤兎山、大長山などおなじみの福井の山並みが見える。
 帰りは早かったが、いいことと悪いことがひとつずつあった。いいことは、川を渡っていた時ステッキを落としてしまったが、下流で岩に引っ掛かっていて取り戻すことができたことだ。悪いことは、途中で顔を洗ったら高価な(?)サングラスを置いてきてしまったことだ。