平成14年            鎌ヶ岳 (1161m)
                                        
9月1日(日) 曇り

  コース=駐車場(10:20)→三ツ口谷登山口(10:25)→鎌ヶ岳(12:40〜13:10)→
       武平峠(14:10)
→駐車場(14:55)

  初めて鎌ガ岳を見たのは、御在所岳を登るために鈴鹿スカイラインを走っている時だった。見事な三角錐で、頂上部の鋭鋒は槍ヶ岳にも匹敵するのではないかと思われた。「あんな急なところに一体登れるのだろうか」と思っていたら武平峠から意外にも簡単に登れるという。その簡単さが逆に少し登山意欲をなくし、わざわざ福井から3時間かけて行く価値があるのか悩むところであった。しかし、御在所岳や雨乞岳から見た印象的な姿にどうしても登りたいという思いが募っていた
9月の第1日曜日にその機会はやってきた。しかし何日も35℃を越すという異常な気候が続いており、「1100m程度の山では暑くて頂上にいられないのではないか」というのが唯一の気がかりであった。いつものように8時に武生インターで待ち合わせをして勝って知ったる道を行くと、鈴鹿山系の上空には厚い雲が懸かっており、山に近づくにつれて小雨まで降っている。全く予想外の天気であった。
 武平峠からでは物足りないと思い、三ツ口谷出会いから登山を開始する。三ツ口谷を遡上するこの道は、何回もきれいな水の小川を渡渉し、幾つもの滝が現れる。良い天気であれば涼しくて気持ちのよいところであろうが、雨で下がぬかるんでおり、今にも降りそうな空模様であれば不安の方が大きい。
ここからの道は余り歩かれていないのか、人に会うことがほとんどなかったし、整備の手も届いていないようであった。滝を巻く時などかなりの急登で、滑りやすくて危険な個所も多かった。
いよいよ頂上のアタックにかかると道は一段と急になり、何度かがレ場を越していくと三重県側に出る。そこはストンと切れ落ちており穂高あたりの岩場を思わせる。
最後の樹林帯を抜けると頂上に出た。小さな神社があり、頂上を示す標柱は何故か2ヶ所にあった。残念ながらまわりは白一色の世界。何回かこのあたりに来ていて頂上の様子を知っている僕らはいいが、初めてのM先生やT先生にはちょっとかわいそうだった。風も冷たく、じっとしていると寒く、まるで3000m級の山の頂上にいるようであった。
来た道を戻るには不安があったので、武平峠に降りることにした。頂上直下はロープの連続で緊張したが、あとは歩きやすい道だった。トンネルの横に出て、あとはコンクリートの道(鈴鹿スカイライン)を45分かけて駐車場まで戻った。
天気が良くなくて残念ではあったが、久しぶりに変化に富んだ登りがいのある山であった。

 同行者 M、O、T先生