涸沢 (2300m)                       

平成29年10月5日(木) 晴れ

    上高地バスターミナル(5:40)→明神(6:25)→徳沢(7:10)→横尾(8:05〜10)
  →本谷橋(9:15〜20)→涸沢(11:00〜45)→本谷橋(13:05〜10)→横尾
  (14:10〜15)→徳沢(15:20〜25)→明神(16:30〜35)→上高地バスターミナル
  (17:35)

 涸沢カールの紅葉は写真やビデオで何度も目にし、あこがれの場所だった。しかし今まではシーズン中の人の多さに恐れをなし、足を向けてこなかったが、今年は涸沢経由で奥穂高を目指すことにした。親戚に不幸があったりしてなかなか予定が取れず、ネットでは紅葉のピークが過ぎていることを告げていたので、少々焦ってきた。天気予報では予定の次の日が雨、穂高では雪となっていたので、涸沢のピストンをすることにした。横尾までの11キロはほぼ平坦な林道なので何とかなるという計算だった。
 沢渡のバスターミナルから5時10分の始発のシャトルバスに乗り上高地へ。歩き出すころには明るくなり始めていた。休憩も取らずに歩いたせいか、横尾近くになると両膝が痛み出した。こんなことは今までになかったことだ。痛みをこらえながらもペースを乱さずに登っていたが、これ以上悪くなるのを心配して途中からゆっくりマイペースで登って行くことにした。
 本谷橋を過ぎてから、道の両側に黄色く紅葉した木々が現れ始めた。登るにつれて前方に穂高の山並みが近づいてくる。ダテカンバの赤が混じり始め、紅葉は想像通りの姿をみせてくれた。2つの山小屋の分岐点で涸沢小屋を目指す。テント場手前から見る紅葉と穂高連峰とのバランスが絶妙だ。涸沢ヒュッテに周ると、テラスでは大勢の人が食事やらビールを楽しんでいた。小屋に1泊して翌日帰ることも考えたが、時間から見て最終バスには十分間に合うと思い、予定通り下山することにした。
 不思議なことに本谷橋を過ぎて平坦な道に変わると膝の痛みが増し始めた。横尾からは足を上げると痛いので、すり足のように歩いた。どんどん追い抜かれていったが、もう周りのことは気にせず、前に進むことだけを考えた。人はいなくなり、あたりは暗くなってきたので不安だったが、何とか路線バスの最終便に間に合った。
 家には無事10時半ごろ着いたが、もう体力は過信してはいけないと教えられる山行でもあった。