No.28       霧 島 山(韓国岳1700m)

             平成11年3月14日(土)   雨

  韓国岳登山口(9:55) → 四合目(11:10) → 頂上12:10)  → 
  韓国岳登山口(13:15)

 昨晩は大学時代の友達に会った。東京の出版 会社に勤めていたが、 鹿児島に戻ったのだ。 大学時代、沖縄からの帰り本人がいないのに実家に泊めてもらい、お父さんお母さんには本当にお世話になった。 
 今回も温泉に連れていってもらったり、素適な夜景が見えるホテルに連れていってもらったりと本当にいい思い出ができた。
 平野を走っているときは薄日が射していたりして期待が持てたが、霧島温泉を過ぎてえびの高原への道にさしかかると本格的な雨になった。
 車で韓国岳登山口まで入り、滅入った気持ちを奮い立たせ雨具とスパッツの完全武装で歩き始める。
 すぐ賽の河原の荒涼とした景色がガスの中に浮かんでくる。もうもうと噴煙が沸き上がっているらしいがガスの中では見分けがつかない。ミヤマキリシマの群生地を抜けると、岩がゴロゴロして歩きにくい。八合目あたりで、大浪池という直径1キロメートルもある巨大な火口湖が右手に見えてくるらしいが、今日はもちろんガスの中である。
 火口の縁を巻くようにして登っていくと、いよいよ雨風が強くなり立っているのがやっとだった。ようやく頂上らしい所に着いたが、頂上を示すものが何も無く岩のあたりをひとしきり探した。そうする間に、不完全な雨具ですっかり体を冷やしてしまったI先生はしびれを切らせて下山してしまった。
 ようやく頂上を示す三角点と標識を見つけ「これで頂上を踏んだ」と安堵して、一目散に下山にかかる。霧島温泉のひなびた宿で温泉につかって体の心まで暖かくなり、満ち足りた気持ちで鹿児島空港に向 かった。