富山県の山      猫又山 2378m)

           
平成24年10月14日(日) 晴れ時々曇り

  駐車場(6:10)→ブナクラ取水堰堤(6:40)→戸倉谷出合(8:00)→
  ブナクラ峠(9:05〜10)→猫又山(11:25〜50)→ブナクラ峠(13:15)
  →戸倉谷出合(14:05)→ブナクラ取水堰堤(15:15)→駐車場(15:45)

 
初冠雪した剣岳
  ()(かち)三山(毛勝山、釜谷山、猫又山)のひとつであり、前から登ってみたい山の一つであったが、行程の長さに二の足を踏んでいた。紅葉のことを考えると今年最後のチャンスだと思い覚悟を決めて出かけることにした。
 立山ICの手前の流杉PAで寝て、早朝
馬場(ばんば)(じま)に向かう。案内書では取水堰堤まで車で入れることになっていたが、馬場島荘から左に折れたところで通行止めになっていた。約30分余計に見ておかなければならない。「先達はあらまほし」で、猫又山に登る人の後についていったのでスムーズに登山道にはいることができた。案内板などは一切無いので、もし僕一人だったら、林道の分岐と堰堤の登山口ではきっと迷っていただろう。
 しばらく彼の背中を追っていったが、歩くのが速いので、マイペースで登ることにした。林に入ったり、川を横切ったり、川の中の道を歩いたりと、変化に飛んでいると言えば聞こえがいいが、なかなか大変な登山である。最後の水場である戸倉谷出合から傾斜がきつくなる。大きな岩がゴロゴロした所を登り切るとブナクラ峠である。小さな仏像と猫又山と赤谷山を示す標識がある。後立山連峰が広がっているが、鹿島槍ヶ岳は五竜岳の陰になっている。見上げれば大きな岩と紅葉が絶妙のコントラストを見せている。
 チシマザザの中の急坂を登れば尾根に出る。そこから1時間ほどがこのコースの一番の難所で、急登、急登の連続だ。左右には紅葉のパノラマが広がっていて、少しは元気づけられる。後立山の山々は益々大きな姿を現し、冠雪した剱岳はだんだん全貌を表してくる。目の前には猫又山が大きな壁のようにせり上がっている。
 やがて、石が転々と転がっているカールに出る。草紅葉の赤がいいアクセントをつけている。この季節にしては珍しいミヤマリンドウの群落がかわいい花をつけている。このコースで一番ホットできる場所だ。そこをほぼ直登すれば頂上直下のなだらかな草原に出る。大学生の三人組が休んでいる。
 頂上は左手の坂を登ればすぐである。眼下には高速道路や町並みが広がっている。剱岳は顔を出しているが、立山連峰が見えないのと風がまともに当たって寒いので、大学生がいるところまで下がって昼食とした。左手には釜谷山、毛勝山、正面には朝日岳、白馬岳、五龍岳、鹿島槍ヶ岳、右手には剱岳、立山、大日岳と豪勢な眺めである。
 元来た道を戻るのも大変だ。秋は日が暮れるのも早いのであまりのんびりしていられない。膝の後の筋肉がつりそうになったが、何とか明るいうちに車の所まで戻ることができた。

      石川・富山