ニュージランド北島の旅  

                                  2001年12月29日〜2002年1月6日

12月29日(土) 
 晴れ
機中  ニュージーランド滞在中の次女を訪ねて、末娘と祖父母との旅の始まりである。初めてのインチョンはきれいで大きかったが、前の空港の混雑した活気が懐かしかった。同じ飛行機が取れなかったので、2人ずつ分かれての搭乗。父と僕はフィジー経由で時間が長い。
12月30日(日)

 晴れ
ウェリントン  フィジーは30℃を越す暑さ。やっぱり夏だ。オークランドには予定通り現地時間で3時前に着く。少し持っていた食料は正直に申告したが、没収されずほっとした。それから国内線の空港に移動し、ウェリントン行きを3時間ほど待つ。
 ソマリアから移住してきたという運転手のタクシーに乗って「ウェストプラザホテル」へ。ロビーで次女が待っていた。当然といえばそれまでだが、こうして会えたことが不思議でもあった。
12月31日(月) 
晴れ
ウェリントン  昨日スーパーで買っておいたパン、ハム、チーズなどで美味しい食事。歩いて港まで行き、テ・パパ(国立博物館)に行く。ヘッドフォンを借りて日本語の説明を聞きながら回ったのでよくわかった。
 次女とレンタカーを取りに行き、皆を乗せて市内を一望できる「マウント・ヴィクトリア」へ行く。天気がいいので気持ちがよかった。
 午後は植物園へ。元貴族の庭園であったというバラ園が圧巻であった。300種以上という様々な色のバラが咲き誇っており、その中では結婚式も行われていた。
 夜、シビックスクウェアに行く。たくさんの人が集まっておりお祭りムード。特設ステージではいろいろなグループがコンサーとをやっていた。いよいよカウントダウン。午前0時になると紙吹雪が舞い花火が上がった。そしてバグパイプにあわせて「蛍の光」。忘れがたい新年となった。
1月1日(火) 

晴れ
トンガリロ国立公園  国道1号線を北上する。タイハペという小さな町を過ぎてから左折して田舎道に入る。ニュージーランドには英国式の庭園が多いが、その中には一般に公開しているものもある。僕らはその中の一つ「ワイトカ」を訪れる。僕らの姿を見ていたのか、屋敷に入ると農場の主人がトラクターで駆けつけてくれた。家を取り囲むふかふかの芝生。その周りに整然と配列された木々や花。ため息が出そうなくらいロマンチックな雰囲気であった。
 車は一路トンガリロ国立公園を目指した。主峰ルアペフ山が白い雪を抱いて見え隠れしている。一番奥まで車で入り、リフトを二つ乗りついて標高2000mの地点まで登る。途中ですれ違う人は「ハッピィニューイヤー」と声をかけてくれる。
 ふもとのホテル「スコテル」で雑煮をする。少し新年を迎えた雰囲気になった。キッチンにはネイピアに住んでいる日本人とニュージーランド人の夫婦がいて、いろいろな話を聞かせてもらい楽しいひと時を過ごすことができた。
1月2日(水) 

晴れ
タウポ  今日も快晴。ルアペフ山がよく見える。
 10時前にタウポに着いてしまう。インフォメーションでクルージングの予約をして「フカ滝」を見に行く。滝と言っても日本の滝のようにそれほど落差があるわけではなかったが、毎秒230トンという水量が狭い渓谷から飛び出る迫力は圧倒的であった。
 「クレーター・オブ・ザ・ムーン」は地熱帯が月の表面のように見えることからその名がついたようだ。地面のあちこちから噴煙が上がっていたが、若干迫力に欠ける感じだった。
 2時からスチームボート(に似せた)船のクルージングに参加。ハングライダーや水上飛行機が飛び、浜では海水浴客の喧騒がこだましていた。このボートの売りはマオリの岩の彫刻を海から眺めることができることだ。よくもまああんな所に彫ったものである。ボートの汽笛に催促されて、子供が岩の上から飛び込んだ。
 湖に面したモーテルから、夕陽が湖面に沈むのをあかず眺めていた。
1月3日(木) 

晴れ
ロトルア  10時頃ロトルアのファカレワレワ地熱帯に着く。入り口近くに復元されたマオリの村がある。「キューイ・ハウス」で飛べない鳥のキューイを見て、白い湯気と硫黄のににおいにつつまれながらポフツ・ガイザー間欠泉まで歩く。いくつかある間欠泉の中で一番規模が大きいもので、約20分に1回15メータ以上吹き上げる。
 「シズラー」で昼食の後「レインボー・スプリングス」で鱒を見て「レインボー・ファーム」で羊の毛刈りショーを見てモーテルに戻る。
 5時半「タマキ・ツアー」のバスが迎えにくる。ニュージーランド観光賞に輝いたマオリのハンギ・コンサートのツアーである。とあるマオリの村に着くと厳かな儀式に従って入村する。集会場でコンサートを鑑賞して、ハンギ料理(石焼料理)を楽しむと外は星空。
 帰りのバスは運ちゃんも乗客も乗りに乗って日本では考えられない雰囲気だった。各国別に歌を歌ったが日本は「スキヤキソング(上を向いて歩こう)」だった。リズム代わりにクラクションを鳴らしたり立ったり座ったり大変な盛り上がりだった。
1月4日(金) 

雨のち晴れ
オークランド  ニュージーランドに来て初めての雨だった。10時半ごろ「ワイトモ・ケーブ」に着く。鍾乳洞を見学した後、いよいよ舟で洞窟を巡りツチボタルを見る。想像していたよりたくさんの数で、まるで天の川のようだった。
 ハミルトンで中華の昼食の後、一路オークランドへ。市内に近づくにつれて車線が増え、高速道路に変わって行く。次女のナビゲーションでモーテルもスムーズに見つかり、無事レンタカーも返却することができた。
 328mの「スカイタワー」に登り市内を一望する。一部床がガラス張りなっている箇所があり、その上にのるのは勇気がいった。カプチーノを飲みながら太陽が沈むのを待った。刻一刻と変化する景色にいつまでも去りがたい気持ちだった。
1月5日(土)

 晴れ
オークランド  通りにあるモーテルからぶらぶら歩いてニューマーケットに行き、買い物をする。一旦市内に出て昼食の後「オークランド博物館」に行く。時間をつぶすのにはもってこいの場所で、見るものは多かった。僕は戦争に関する展示に興味があり、日本のゼロ戦がほとんど無傷で残っていたのには感心した。
 モーテルでいよいよ次女とはお別れ。また彼女は今日から異国での一人の生活が始まる。
タクシーで空港へ。40ドルとは安かった。
1月6日(日) 

晴れ
機中 インチョンでの待ち時間は長かった。指定席を取ってあったので
関空でも待ち、なつかしの福井へ着いたのは4時半。
 祖父母はとても喜んでくれたし、末娘も楽しそうだったし、いい旅だったと思う。